2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「Amazonで変なもの売ってる [著]谷山浩子」、『朝日新聞』2014年09月14日(日)付。

- Amazonで変なもの売ってる [著]谷山浩子 [掲載]2014年09月14日 [ジャンル]文芸 シンガー・ソングライターである著者の20年ぶりの小説。夢と現実のはざまを漂うような幻想的なイメージであふれている。 ネット通販が大好きな姉ミカルと、彼女に振…

日記:「ばらばら」に「関わっていく」柔軟な対応

毎月1度の有志と集まって勉強会をしておりますが、先週は、M・フーコーの『監獄の誕生』が教材でした。フーコーが指摘した、規律権力の問題、そして「(内面化される知こそ権力」(まともな人間ほど権力の走狗)は、従来の二元論的権力論を一新しました。初…

覚え書:「「孟子」の革命思想と日本―天皇家にはなぜ姓がないのか [著]松本健一 [評者]赤坂真理(作家)」、『朝日新聞』2014年09月14日(日)付。

- 「孟子」の革命思想と日本―天皇家にはなぜ姓がないのか [著]松本健一 [評者]赤坂真理(作家) [掲載]2014年09月14日 [ジャンル]人文 ■あらゆる物語、引き受けうる器 天皇家には、なぜ姓がないの? 子供みたいな問いだからこそ、根源的である。 本書を読み…

覚え書:「アダム・スミスとその時代 [著]ニコラス・フィリップソン [評者]水野和夫(日本大学教授・経済学)」、『朝日新聞』2014年09月14日(日)付。

- アダム・スミスとその時代 [著]ニコラス・フィリップソン [評者]水野和夫(日本大学教授・経済学) [掲載]2014年09月14日 [ジャンル]経済 ■「真の人間学」追究した哲学者 本書は哲学者アダム・スミスの「思想の伝記」である。スミスは経済学の父と一般的に…

覚え書:「民主党政権とは何だったのか―キーパーソンたちの証言 [編]山口二郎、中北浩爾 [評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)」、『朝日新聞』2014年09月14日(日)付。

- 民主党政権とは何だったのか―キーパーソンたちの証言 [編]山口二郎、中北浩爾 [評者]諸富徹(京都大学教授・経済学) [掲載]2014年09月14日 [ジャンル]政治 ■躓きの石となった財源問題 本書は、民主党の政権獲得から政権転落への栄光と挫折を、インタビュ…

覚え書:「発信箱:米倉斉加年さん=落合博(論説委員)」、『毎日新聞』2014年09月18日(木)付。

- 発信箱:米倉斉加年さん=落合博(論説委員) 毎日新聞 2014年09月18日 「グラバーの息子」は英国人の父と日本人の母を持ち、長崎で生まれ育った倉場富三郎(英名トーマス・アルバート・グラバー)の生涯を描いた演劇作品で、米倉斉加年(よねくら・まさか…

覚え書:「男一代之改革 [著]青木淳悟 [評者]佐々木敦(批評家・早稲田大学教授)」、『朝日新聞』2014年09月14日(日)付。

- 男一代之改革 [著]青木淳悟 [評者]佐々木敦(批評家・早稲田大学教授) [掲載]2014年09月14日 [ジャンル]文芸 ■これは小説か 「変」な作家の企み 青木淳悟は変な作家である。しかもその「変」さは、ちょっとやそっとではない。彼の小説はどれもこれも、他…

覚え書:「春の庭 [著]柴崎友香 [評者]水無田気流(詩人・社会学者)」、『朝日新聞』2014年09月14日(日)付。

- 春の庭 [著]柴崎友香 [評者]水無田気流(詩人・社会学者) [掲載]2014年09月14日 [ジャンル]文芸 ■言葉の物質性を極限まで磨く 「生活」と「暮らし」の間には、見えない壁が聳(そび)えているらしい。現実と虚構の落差、といいかえても良いが、壁の強固さ…

覚え書:[評者]佐倉統(東京大学教授・科学技術社会論)」、『朝日新聞』2014年09月14日(日)付。

- 嘘と絶望の生命科学 [著]榎木英介/〈科学ブーム〉の構造 [著]五島綾子 [評者]佐倉統(東京大学教授・科学技術社会論) [掲載]2014年09月14日 [ジャンル]科学・生物 ■今や日本の科学は、金もうけに堕した ピペド。 この耳慣れない言葉が、今の日本におけ…

覚え書:「声:時の権力への批判を緩めるな」『朝日新聞』2014年09月14日(日)付。

- 声 時の権力への批判を緩めるな 大学名誉教授 山田明(愛知県 65) やはり遅きに失した「記事取り消し謝罪」である。長年にわたる読者として残念でならないが、朝日新聞の「9・11」として、徹底した問題点の点検と検証を求めたい。とりわけ幹部社員が…

覚え書:「ニュースの本棚:ヘイトスピーチ 明戸隆浩さんが選ぶ本 [文]明戸隆浩(社会学者)」、『朝日新聞』2014年09月14日(日)付。

- ニュースの本棚 ヘイトスピーチ 明戸隆浩さんが選ぶ本 [文]明戸隆浩(社会学者) [掲載]2014年09月14日 (写真キャプション)ヘイトスピーチなど差別的な動きへの反対を訴えた「東京大行進」=昨年9月、東京 ■「規制か自由か」を越えて あなたはヘイトス…

覚え書:「【書く人】物事を立体的に見よう  『「知」の読書術』作家・元外務省主任分析官 佐藤 優まさるさん(54)」、『東京新聞』2014年9月14日(日)付。

- 【書く人】物事を立体的に見よう 『「知」の読書術』作家・元外務省主任分析官 佐藤 優まさるさん(54) 2014年9月14日 私たちが生きているこの時代を、俯瞰(ふかん)して見る視座を与えてくれる「教養」。その教養を身に付けるには、どんな本をどう読…

覚え書:「書評:世界が驚いた科学捜査事件簿 ナイジェル・マクレリー 著 沼尻由起子 訳」、『東京新聞』2014年9月14日(日)付。

- 世界が驚いた科学捜査事件簿 ナイジェル・マクレリー 著 沼尻由起子 訳 2014年9月14日 ◆人・行為の痕跡を追う [評者]田中聡=作家 本書は、犯罪捜査に使われるさまざまな科学的手法を、それが初めて利用された事件、成果をあげた事件などとともに紹介す…

覚え書:「特定秘密保護法に言いたい:原発情報隠し懸念−−サイエンスライター・田中三彦さん」、『毎日新聞』2014年09月15日(月)付。

- 特定秘密保護法に言いたい:原発情報隠し懸念−−サイエンスライター・田中三彦さん 毎日新聞 2014年09月15日 東京朝刊 ◇田中三彦さん(71) 1990年代、東北電力女川原発の建設差し止めなど原発関係の住民訴訟に原告側証人として関わった。電力会社に資…

覚え書:「書評:美の侵犯 蕪村×西洋美術 北川 健次 著」、『東京新聞』2014年09月14日(日)付。

- 美の侵犯 蕪村×西洋美術 北川 健次 著 2014年9月14日 ◆句と絵の共鳴を発見 [評者]齋藤愼爾=俳人・文芸評論家 銅版画、油彩、コラージュ、オブジェ、写真、エッセイと多彩なジャンルで活躍する著者はある日、啓示にも似た想念が卒然と湧出したという。十…

覚え書:「書評:メディアの臨界 粉川 哲夫 著」、『東京新聞』2014年09月14日(日)付。

- メディアの臨界 粉川 哲夫 著 2014年9月14日◆能動的な読み取りの勧め [評者]武田徹=ジャーナリスト 紙の本の時代は終わり、電子メディアの時代がこれから来る−。根拠なく前提とされがちなそんな新旧交代の「常識」に本書は異を唱える。 確かにデータと…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『日本劣化論』=笠井潔、白井聡・著」、『毎日新聞』2014年09月14日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『日本劣化論』=笠井潔、白井聡・著 毎日新聞 2014年09月14日 東京朝刊 (ちくま新書・907円) 推理・SF小説執筆の傍ら、思想史を踏まえた評論活動をしてきたベテラン作家の笠井潔と、昨年の『永続敗戦論』で話題になった若手政治…

病院日記:「見守り」ということ

4月に神経内科から精神科へ移動して、多くなったのが「見守り」という仕事です。要は患者さんが、誤って転倒したりしないように、食事中なんかも見守る訳です。パターナリズムの「悪性」は承知しておりますが、それでもそれを「巨悪」を見つけたが如くに全…

覚え書:「今週の本棚:藻谷浩介・評 『アベノミクス批判−四本の矢を折る』=伊東光晴・著」、『毎日新聞』2014年09月14日(日)付。

- 今週の本棚:藻谷浩介・評 『アベノミクス批判−四本の矢を折る』=伊東光晴・著 毎日新聞 2014年09月14日 東京朝刊 (岩波書店・1836円) ◇若者よ、集団幻想抜け事実を語ろう 「誰の知的影響も受けていないと信じている実務家でさえ、誰かしら過去の経…

覚え書:「今週の本棚:養老孟司・評 『<わたし>はどこにあるのか−ガザニガ脳科学講義』=マイケル・S・ガザニガ著」、『毎日新聞』2014年09月14日(日)付。

- 今週の本棚:養老孟司・評 『<わたし>はどこにあるのか−ガザニガ脳科学講義』=マイケル・S・ガザニガ著 毎日新聞 2014年09月14日 東京朝刊 (紀伊國屋書店・2160円) ◇物理化学的現象で個人の行為は決まる? 原題は「主導権を持っているのはだれか…

覚え書:「今週の本棚:内田麻理香・評 『壊血病−医学の謎に挑んだ男たち』=スティーブン・R・バウン著」、『毎日新聞』2014年09月14日(日)付。

- 今週の本棚:内田麻理香・評 『壊血病−医学の謎に挑んだ男たち』=スティーブン・R・バウン著 毎日新聞 2014年09月14日 東京朝刊 (国書刊行会・2700円) ◇船員二○○万人の命奪った「海の報復」の克服 「健康と医学の博物館」が東京大学本郷キャンパス…

覚え書:「みんなの広場 国民馴致策でないといえるか」、『毎日新聞』2014年09月15日(月)付。

- みんなの広場 国民馴致策でないといえるか 無職 46(福島県小野町) 地元議会を傍聴して驚いた。「女性消防隊」「少年消防隊」なるものの計画があるという。自発意思の体裁を取るが、行政区ごとに人数割りがあり、実質的強制だ。 この田舎町が単独で発案可…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『山女日記』=湊かなえ・著」、『毎日新聞』2014年09月14日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『山女日記』=湊かなえ・著 毎日新聞 2014年09月14日 東京朝刊 ◇『山女(やまおんな)日記』 (幻冬舎・1512円) 恋人、結婚、夫婦、親子、仕事。誰にも言えない悩みを抱える7人の女性たちが自分と向き合いながら山に登る連作長編…

覚え書:「今週の本棚:中村達也・評 『じゅうぶん豊かで、貧しい社会−理念なき資本主義の末路』=ロバート&エドワード・スキデルスキー著」、『毎日新聞』2014年09月14日(日)付。

- 今週の本棚:中村達也・評 『じゅうぶん豊かで、貧しい社会−理念なき資本主義の末路』=ロバート&エドワード・スキデルスキー著 毎日新聞 2014年09月14日 東京朝刊 ◇『じゅうぶん豊かで、貧しい社会−理念なき資本主義の末路』 (筑摩書房、3024円) ◇…

覚え書:「奇想の発見−−ある美術史家の回想 [著]辻惟雄 [評者]横尾忠則(美術家)」、『朝日新聞』2014年09月07日(日)付。

- 奇想の発見−−ある美術史家の回想 [著]辻惟雄 [評者]横尾忠則(美術家) [掲載]2014年09月07日 [ジャンル]アート・ファッション・芸能 ノンフィクション・評伝 ■「奇の人」と画家、異端の出会い 「ノブちゃんのオデコは大きいオデコ、雨が降っても傘がいら…

日記:集団的自衛権が公使されるということは、このオーストラリアのように、戦争に巻き込まれる「可能性」を意味する

- 豪、国軍600人を派遣へ 「イスラム国」攻撃準備 スバ(フィジー首都)=郷富佐子 オーストラリアのアボット首相は14日、イラクやシリアで勢力を広げる過激派組織「イスラム国」への攻撃を準備するため、豪国軍から計600人の人員や戦闘機などをアラ…

覚え書:「臨床憲法 [著]笹沼弘志」、『朝日新聞』2014年09月07日(日)付。

- 臨床憲法 [著]笹沼弘志 [掲載]2014年09月07日 [ジャンル]社会 「権利の上に眠る者は保護されない」という言葉がある。生活保護を受けようと思ったら、役所の窓口に行かなければならない。でも、「ホームレスの自分が保護を受けられるわけがない」とあき…

覚え書:「老人と子供の考古学 [著]山田康弘 [評者]島田雅彦(作家・法政大学教授)」、『朝日新聞』2014年09月07日(日)付。

- 老人と子供の考古学 [著]山田康弘 [評者]島田雅彦(作家・法政大学教授) [掲載]2014年09月07日 [ジャンル]歴史 社会■埋葬跡が語る太古の死生観 考古学は机上の空論を嫌う。地味な遺跡の発掘に膨大な時間を費やし、確実な根拠を積み上げようやく一つの学説…

覚え書:「江戸しぐさの正体−−教育をむしばむ偽りの伝統 [著]原田実 [評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)」、『朝日新聞』2014年09月07日(日)付。

- 江戸しぐさの正体−−教育をむしばむ偽りの伝統 [著]原田実 [評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家) [掲載]2014年09月07日 [ジャンル]人文 ■眉つば「ニセ歴史」にツッコミ 「江戸しぐさ」なるものがはやっている。要約すると、〈すれ違う際に傘を傾け…

覚え書:「みんなの広場 政府の慰安婦対応は日本の恥」、『毎日新聞』2014年09月14日(日)付。

- みんなの広場 政府の慰安婦対応は日本の恥 無職 72(東京都小平市) 菅義偉官房長官は、国連人権委員会が従軍慰安婦に関して謝罪と賠償を勧告した報告書に対し「国際社会で誤解が生じている。政府の立場と取り組みをこれまで以上に説明してきたい」と述べ…