2014-02-01から1ヶ月間の記事一覧

日記:人間を「無効化」しようとする仮象にすぎないマモンへの永続的な抵抗

- 貧困で、無智で、社会情勢に暗い日本の農夫が田畑から引き離され、仏教の本義を教えられることはなく、偶像に犠牲を強いられることを教えられている。一方、ロシアのツーラ地方もしくはニジニ・ノブゴロド地方の貧困で無教養な人々が、キリスト教の本義は…

覚え書:「みんなの広場 資質に疑問、NHKの経営委員」、『毎日新聞』2014年02月12日(水)付。

- みんなの広場 資質に疑問、NHKの経営委員 無職・67(埼玉県鴻巣市) NHKの最高意思決定機関が「経営委員会」といわれる組織である。委員は12人で首相に任命権がある。 受信料を取り「公共放送」を標榜(ひょうぼう)するその組織は、「服務に関…

覚え書:「世界一素朴な質問、宇宙一美しい答え [著]ジェンマ・エルウィン・ハリス [評者]三浦しをん(作家)」、『朝日新聞』2014年02月09日(日)付。

- 世界一素朴な質問、宇宙一美しい答え [著]ジェンマ・エルウィン・ハリス [評者]三浦しをん(作家) [掲載]2014年02月09日 [ジャンル]教育 人文 ■自分だったらどう答えるだろう 子どもたちが投げかけた100個の質問に、各界の専門家(チョムスキー、ドーキ…

覚え書:「ロングウォーク―爆発物処理班のイラク戦争とその後 [著]ブライアン・キャストナー [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター)」、『朝日新聞』2014年02月09日(日)付。

- ロングウォーク―爆発物処理班のイラク戦争とその後 [著]ブライアン・キャストナー [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター) [掲載]2014年02月09日 [ジャンル]ノンフィクション・評伝 国際 ■恐怖と後遺症の終わりなき日々 スーサイドボム(自爆)という言…

覚え書:「くらしの明日 私の社会保障論 社会保障費抑制に危機感=本田宏」、『毎日新聞』2014年02月12日(水)付。

- くらしの明日 私の社会保障論 社会保障費抑制に危機感 加速する政治の右傾化 本田宏 埼玉県済生会栗橋病院院長補佐 1月25日、さいたま市で開かれた埼玉県政を医療・平和・経済の視点から検証するシンポジウムに参加した。そこで、歴史認識と平和分野を…

覚え書:「みんなの広場 今後の日本を考えなければ」、『毎日新聞』2014年02月08日(日)付。

- みんなの広場 今後の日本を考えなければ 高校生・17(東京都世田谷区) 先日、近所の高齢者たちが安倍晋三政権が進めようとしている憲法9条の改正に反対する署名運動をしていた。 その場に出くわした私は署名を頼まれたらどうしようかと迷ってしまった…

覚え書:「座談の思想 [著]鶴見太郎 [評者]鷲田清一(大谷大学教授・哲学)」、『朝日新聞』2014年02月09日(日)付。

- 座談の思想 [著]鶴見太郎 [評者]鷲田清一(大谷大学教授・哲学) [掲載]2014年02月09日 [ジャンル]文芸 ■魅力引き出す優れた「しきり」 「だらだら書いてから字数調整するのは素人よ。私なんか書き終えたときには字数がぴったり合っている。プロだから」。そ…

覚え書:「誕生日を知らない女の子―虐待−−その後の子どもたち [著]黒川祥子 [評者]田中優子(法政大学教授・近世比較文化)」、『朝日新聞』2014年02月09日(日)付。

- 誕生日を知らない女の子―虐待−−その後の子どもたち [著]黒川祥子 [評者]田中優子(法政大学教授・近世比較文化) [掲載]2014年02月09日 [ジャンル]ノンフィクション・評伝 ■「根っこが張れる場所」を社会に 本書は虐待の後遺症を、事実をもって詳細に書いた…

書評:大塚ひかり『本当はひどかった昔の日本: 古典文学で知るしたたかな日本人』新潮社、2014年。

大塚ひかり『本当はひどかった昔の日本』新潮社、読了。「昔は良かった」と誰もが言うが、本当に昔の日本は良かったのか。本書は古典を材料にその内実をユーモアに検証する。「古典ってワイドショーだったんですね!」(帯)。昔は良かったwとは大嘘。 『源…

覚え書:「みんなの広場 出直し選は政治の私物化」、『毎日新聞』2014年02月10日(月)付。

- みんなの広場 出直し選は政治の私物化 主婦・74(兵庫県川西市) 大阪市の橋下徹市長は、自身が掲げる大阪都構想についての協議が野党の抵抗によって進まないという理由から、辞職して出直し市長選をするという。しかし、大阪市長選では約6億円かかるよ…

覚え書:「ジェフ・ベゾス 果てなき野望―アマゾンを創った無敵の奇才経営者 [著]ブラッド・ストーン [評者]川端裕人(作家)」、『朝日新聞』2014年02月09日(日)付。

- ジェフ・ベゾス 果てなき野望―アマゾンを創った無敵の奇才経営者 [著]ブラッド・ストーン [評者]川端裕人(作家) [掲載]2014年02月09日 [ジャンル]ノンフィクション・評伝 ■「顧客体験の優先」貪欲に追求 1994年創業、2000年に日本上陸した時、アマ…

覚え書:「兵士たちの肉体 [著]パオロ・ジョルダーノ/イエロー・バード [著]ケヴィン・パワーズ [評者]小野正嗣(作家・明治学院大学准教授)」、『朝日新聞』2014年02月09日(日)付。

- 兵士たちの肉体 [著]パオロ・ジョルダーノ/イエロー・バード [著]ケヴィン・パワーズ [評者]小野正嗣(作家・明治学院大学准教授) [掲載]2014年02月09日 [ジャンル]文芸■日常と交錯する現代の戦争描く 戦争について、現実の戦場を体験した一介の兵士たちが…

覚え書:「時流・底流:市民が発掘、満蒙開拓史 誤った国策、悲劇と向き合い」、『毎日新聞』2014年02月10日(月)付。

- 時流底流 [市民が発掘 満蒙開拓史] 誤った国策 悲劇と向き合い(写真キャプション)「東京満蒙開拓団」をまとめた(右から)藤村妙子さん、今井英男さん(故人)、多田鉄男さん=東京都大田区で12年11月 戦前、戦中に約27万人が旧満州(現中国東北…

覚え書:「フランソワ・トリュフォーの映画  アネット・インスドーフ著 和泉涼一ほか訳」、『東京新聞』2014年02月09日(日)付。

- フランソワ・トリュフォーの映画 アネット・インスドーフ著 和泉涼一ほか訳 2014年2月9日 ◆固有の言語を紐解く [評者]荒尾信子=映画批評家 子供、親、映画、女性、ときめき、書物、愛、苦しみ、死、そして狂気。トリュフォーの映画には生きることの全て…

覚え書:「書評:復興文化論 福嶋 亮大 著」、『東京新聞』2014年02月09日(日)付。

- 復興文化論 福嶋 亮大 著 2014年2月9日 ◆創造性に富む時代の到来 [評者]川村湊=文芸評論家 気宇壮大な論である。日本文化に創造性が満ちあふれる時期は、戦争や大災厄からの復興期であると著者は説く。白村江の戦い、壬申の乱の後には清新な白鳳文化が…

覚え書:「今週の本棚:川本三郎・評 『さらばスペインの日日』=逢坂剛・著」、『毎日新聞』2014年02月09日(日)付。

- 今週の本棚:川本三郎・評 『さらばスペインの日日』=逢坂剛・著 毎日新聞 2014年02月09日 東京朝刊 (講談社・2415円) ◇「戦争の世紀」描く壮大なシリーズ完結篇 壮大な交響曲のような物語がついに完結した。著者のライフワークと言うべきイベリア・…

書評:一坂太郎『司馬遼太郎が描かなかった幕末 松陰・龍馬・晋作の実像』集英社新書、2013年。

一坂太郎『司馬遼太郎が描かなかった幕末 松陰・龍馬・晋作の実像』集英社新書、読了。「司馬で歴史を学んだ」という人が後を絶たないように、日本人の歴史観に大きな影響を与えたのが司馬遼太郎。しかし司馬小説はあくまでフィクションであり歴史教科書では…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『世界の記 「東方見聞録」対校訳』=M・ポーロ、R・ダ・ピーサ著」、『毎日新聞』2014年02月09日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『世界の記 「東方見聞録」対校訳』=M・ポーロ、R・ダ・ピーサ著 毎日新聞 2014年02月09日 東京朝刊 (名古屋大学出版会・1万8900円) 通称『東方見聞録』の名で知られているが、ヨーロッパ・キリスト教世界を遥(はる)かに超え…

覚え書:「今週の本棚:白石隆・評 『途上国の旅:開発政策のナラティブ』=浅沼信爾、小浜裕久・著」、『毎日新聞』2014年02月09日(日)付。

- 今週の本棚:白石隆・評 『途上国の旅:開発政策のナラティブ』=浅沼信爾、小浜裕久・著 毎日新聞 2014年02月09日 東京朝刊 (勁草書房・3885円) ◇開発の物語から積み上げる教訓 近年、新興国の台頭がよく語られる。経済成長の「収斂(しゅうれん)」…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『つながる図書館 コミュニティの核をめざす試み』=猪谷千香・著」、『毎日新聞』2014年02月09日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『つながる図書館 コミュニティの核をめざす試み』=猪谷千香・著 毎日新聞 2014年02月09日 東京朝刊 (ちくま新書・819円) 公共図書館は、書店で有料で売られている本を無料で誰にでも貸してしまう。全国に約3200館もあって、多…

覚え書:「保阪正康の昭和史のかたち [敗戦直後のベストセラー] 事実を伝える回路の大切さ」、『毎日新聞』2014年02月08日(土)付。

- 保阪正康の昭和史のかたち [戦後直結のゼストセラー] 事実伝える回路の大切さ 太平洋戦争終結直後、どのような書がベストセラーになったか、その内実を探っていくと、さまざまなことがわかる。昭和前期の戦前、戦時下はいわば言論弾圧の時代と評すること…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『社会契約論−−ホッブズ、ヒューム、ルソー、ロールズ』=重田園江・著」、『毎日新聞』2014年02月09日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『社会契約論−−ホッブズ、ヒューム、ルソー、ロールズ』=重田園江・著 毎日新聞 2014年02月09日 東京朝刊 (ちくま新書・945円) 「社会契約」という言葉に初めて接したのは、社会科の教科書の中だったろうか。十代の女の子には、お…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『人文地理学事典』=人文地理学会・編」、『毎日新聞』2014年02月09日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『人文地理学事典』=人文地理学会・編 毎日新聞 2014年02月09日 東京朝刊 (丸善出版・2万1000円) 人文地理学は人間と自然環境の関係や、人間活動の空間構造を研究する。ただ人間活動は政治、経済、文化の領域にわたる。加えて近…

覚え書:「今週の本棚:海部宣男・評 『人類はどこから来て、どこへ行くのか』=エドワード・O・ウィルソン著」、『毎日新聞』2014年02月09日(日)付。

- 今週の本棚:海部宣男・評 『人類はどこから来て、どこへ行くのか』=エドワード・O・ウィルソン著 毎日新聞 2014年02月09日 東京朝刊 (化学同人・2940円) ◇「科学」に根差し「人間」に踏み込む思考 人間とは何か。それをまともに問うのは、もちろん…

日記:悪徳商法としての二人の閣下

大雪でてんやわんやの東京ですから、大雪に限らず、あらゆる防災に対する備えは必要だと思います。しかし、「震災は天罰」よろしく、「20XX年 東京直下型地震発生」と危機を煽り、不安につけ込み紛いモノを売りつけるような手法とはいかがなモノでしょう…

覚え書:「本当はひどかった昔の日本 [著]大塚ひかり」、『朝日新聞』2014年02月02日(日)付。

- 本当はひどかった昔の日本 [著]大塚ひかり [掲載]2014年02月02日 [ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝 古典エッセイストの著者は中学生のときに『宇治拾遺物語』を原文で読み、「平安人になりたい」と思いつめた。現代女性の感覚で『源氏物語』を全訳し…

覚え書:「バリの息吹―王族と庶民生活の融合 [撮影・文]小野隆彦 [評者]田中優子(法政大学教授・近世比較文化)」、『朝日新聞』2014年02月02日(日)付。

- バリの息吹―王族と庶民生活の融合 [撮影・文]小野隆彦 [評者]田中優子(法政大学教授・近世比較文化) [掲載]2014年02月02日 [ジャンル]アート・ファッション・芸能 国際 ■信仰と芸能を愛し、楽しむ日常 単なるバリの観光写真集ではない。副題にあるように、…

覚え書:「失われた名前―サルとともに生きた少女の真実の物語 [著]マリーナ・チャップマン [評者]角幡唯介(ノンフィクション作家・探検家)」、『朝日新聞』2014年02月02日(日)付。

- 失われた名前―サルとともに生きた少女の真実の物語 [著]マリーナ・チャップマン [評者]角幡唯介(ノンフィクション作家・探検家) [掲載]2014年02月02日 [ジャンル]ノンフィクション・評伝 ■互いが慈しみあう生活を求めて 英国に住む今は平凡な主婦となった…

日記:雪の進軍氷を踏んで

- 雪の進軍作詞・作曲:永井 建子一 雪の進軍氷を踏んで どれが河やら道さえ知れず 馬は斃れる捨ててもおけず ここは何処ぞ皆敵の国 ままよ大胆一服やれば 頼み少なや煙草が二本 - 2月8日(土)、「雪の進軍」を口ずさみそうになるほど、東京では20年ぶ…

覚え書:「花森安治伝−日本の暮しをかえた男 [著]津野海太郎 [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター)」、『朝日新聞』2014年02月02日(日)付。

- 花森安治伝−日本の暮しをかえた男 [著]津野海太郎 [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター) [掲載]2014年02月02日 [ジャンル]ノンフィクション・評伝 ■「まちがった後」を生ききる 花森安治といえば、センス抜群のイラストとグラフィックデザイン。そし…