2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「ヴィクラム・ラルの狭間の世界 [著]M・G・ヴァッサンジ [評者]小野正嗣(作家・明治学院大学准教授)」、『朝日新聞』2014年03月16日(日)付。

- ヴィクラム・ラルの狭間の世界 [著]M・G・ヴァッサンジ [評者]小野正嗣(作家・明治学院大学准教授) [掲載]2014年03月16日 [ジャンル]文芸 人文 ■いびつな社会生きる「よそ者」 最初は戸惑うかもしれない。主人公はヴィクラム・ラルという、国家的な汚…

覚え書:「0葬−−あっさり死ぬ [著]島田裕巳 [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター)」、『朝日新聞』2014年03月16日(日)付。

- 0葬−−あっさり死ぬ [著]島田裕巳 [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター) [掲載]2014年03月16日 [ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝 ■究極の葬送法で軽やかな気分に 我々は生命維持に必要であるよりもずっと大量の生物を犠牲にし、摂取し生きて…

覚え書:「【書く人】必要な人に言葉を運ぶ 批評家 若松 英輔さん(45)」、『東京新聞』2014年03月16日(日)付。

- 【書く人】必要な人に言葉を運ぶ 批評家 若松 英輔さん(45) 2014年3月16日◆『君の悲しみが美しいから 僕は手紙を書いた』 「僕は常々、本を書く人間は言葉を運ぶ人間だと思っています。僕の中に言葉があるのではなくて、どこからかやってくる言葉を、…

覚え書:「書評:江戸の化物 草双紙の人気者たち アダム・カバット 著」、『東京新聞』2014年03月16日(日)付。

- 江戸の化物 草双紙の人気者たち アダム・カバット 著 2014年3月16日◆遊び心くすぐる妖怪 [評者]横山泰子=法政大教授 「草双紙(くさぞうし)」と聞いて瞬時にその意味を理解できる日本人は、今日どれくらいいるだろうか。草双紙とは江戸時代の絵入りの…

日記:2013年度卒業式:最小限の変革共同体としての学友関係

- 「では、つぎにわれわれが探求して示さなければならないのは、思うに、現在もろもろの国において、われわれが述べたような統治のあり方を妨げている欠陥はそもそも何であるか、そして、ある国がそのような国制のあり方へと移行することを可能ならしめるよ…

覚え書:「エジプト:初の女性党首 『社会正義の実現訴える』」、『毎日新聞』2014年03月15日(土)付。

- エジプト:初の女性党首 「社会正義の実現訴える」 毎日新聞 2014年03月15日 東京朝刊ハーラ・シュクラッラー氏 エジプトで2月、キリスト教の一派コプト教徒のハーラ・シュクラッラー氏(59)が世俗主義の立憲党の党首に就任した。女性やコプト教徒が主…

覚え書:「宇宙論と神 池内 了 著」、『東京新聞』2014年03月16日(日)付。

- 宇宙論と神 池内 了 著 2014年3月16日 ◆果てない謎を考える [評者]金子務=科学史家 数物系科学の基本に切り込んできた池内氏が、今度は神と宇宙の問題を、神話から現代までの流れとして、軽妙なタッチで取り上げる。宇宙論の分野はいまもっとも刺激的な…

覚え書:「書評:賃上げはなぜ必要か 脇田 成 著」、『東京新聞』2014年03月16日(日)付。

- 賃上げはなぜ必要か 脇田 成 著 2014年3月16日 ◆低賃金を許す労組の存在 [評者]根井雅弘=京都大教授 アベノミクスによってデフレは解消し、本当に景気は回復するのだろうか。大胆な金融緩和によって一時円安や株高になったが、たとえインフレ目標に近づ…

覚え書:「今週の本棚:松原隆一郎・評 『椰子の血』=司凍季・著」、『毎日新聞』2014年03月16日(日)付。

- 今週の本棚:松原隆一郎・評 『椰子の血』=司凍季・著 毎日新聞 2014年03月16日 東京朝刊 ◆『椰子(やし)の血』=司凍季(つかさ・とき)著 (原書房・2100円) ◇戦争に切り裂かれたダバオ移民の悲劇 大正6年、評者の祖父は19歳で独り長崎から出航…

覚え書:「今週の本棚:三浦雅士・評 『写字室の旅』=ポール・オースター著」『毎日新聞』2014年03月16日(日)付。

- 今週の本棚:三浦雅士・評 『写字室の旅』=ポール・オースター著 毎日新聞 2014年03月16日 東京朝刊 (新潮社・1890円) ◇言語がもたらす「私」という空白 「老人は狭いベッドの縁に座って、両の手のひらを広げて膝に載せ、うつむいて、床を見つめてい…

書評:山田晶『アウグスティヌス講話』講談社学術文庫、1995年。

山田晶『アウグスティヌス講話』講談社学術文庫、1995年、読了。筆者が北白川教会でアウグスティヌスについて「打解けた気分」で縦横に語った六話をまとめた一冊。1、アウグスティヌスと女性、2、煉獄と地獄、3、ペルソナとペルソナ性、4、創造と悪、5…

覚え書:「みんなの広場 女性差別をなくすために」、『毎日新聞』2014年03月14日(金)付。

- みんなの広場 女性差別をなくすために 中学生・15(山形市) 毎日新聞 2014年03月14日 私は、社会の授業で女性差別について学習しました。多くの女性が社会に出て働いている今も、「男性は仕事」、「女性は家事と育児」という、性別による役割分担の考え…

覚え書:「今週の本棚・本と人:『英子の森』 著者・松田青子さん」、『毎日新聞』2014年03月16日(日)付。

- 今週の本棚・本と人:『英子の森』 著者・松田青子さん 毎日新聞 2014年03月16日 東京朝刊 (河出書房新社・1575円) ◇無意味な仕事を超える場所で−−松田青子(まつだ・あおこ)さん この世の「違和感」を提示し、読者の「常識」を揺さぶる。小説に期待…

覚え書:「今週の本棚:鹿島茂・評 『大菩薩峠 都新聞版 第一巻』=中里介山・著、伊東祐吏・校訂」、『毎日新聞』2014年03月16日(日)付。

- 今週の本棚:鹿島茂・評 『大菩薩峠 都新聞版 第一巻』=中里介山・著、伊東祐吏・校訂 毎日新聞 2014年03月16日 東京朝刊 (論創社・3360円) ◇人間・机龍之助を復刻する、剣と女の魔物語 中里介山の『大菩薩峠(だいぼさつとうげ)』を全巻読み切った…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『日本の教育はまちがっている!』=戸塚悦朗・著」、『毎日新聞』2014年03月16日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『日本の教育はまちがっている!』=戸塚悦朗・著 毎日新聞 2014年03月16日 東京朝刊 (アジェンダ・プロジェクト・525円) 書店で見たら「自虐史観がうんぬん」といった、今どき売れ筋の本に間違いそうな題だが、中身は真逆である。…

覚え書:「『ナショナリズムとの連動懸念』 集団的自衛権でナイ氏」、「(集団的自衛権 行方を問う)日本が進むべき道は 賛否や論点を聞く」、『朝日新聞』2014年03月16日(日)付。

- 「ナショナリズムとの連動懸念」 集団的自衛権でナイ氏 ワシントン=大島隆2014年3月16日03時12分 ジョセフ・ナイ・ハーバード大学教授 オバマ米政権に近い米国の知日派の代表格として知られる米国のジョセフ・ナイ・ハーバード大学教授(元米国防次官補)…

覚え書:「みんなの広場 ことばのあやで政策進むのか」、『毎日新聞』2014年03月13日(木)付。

- みんなの広場 ことばのあやで政策進むのか パーソナリティー・78(熊本市中央区) 毎日新聞 2014年03月13日 東京朝刊 2月24日の余録は「ことばのあや」ともいうべき問題を取り上げていた。私も同感だ。最近の安倍晋三首相の国会答弁がまさにそれで、…

覚え書:「今週の本棚:堀江敏幸・評 『木下杢太郎を読む日』=岡井隆・著」、『毎日新聞』2014年03月16日(日)付。

- 今週の本棚:堀江敏幸・評 『木下杢太郎を読む日』=岡井隆・著 毎日新聞 2014年03月16日 東京朝刊 (幻戯書房・3465円) ◇文人科学者の心の在処と葛藤の跡をたどって 木下杢太郎は、明治末、自然主義とは傾向の異なる文芸美術サークル「パンの会」の立…

覚え書:「今週の本棚:磯田道史・評 『長篠合戦と武田勝頼 敗者の日本史 9』=平山優・著」、『毎日新聞』2014年03月16日(日)付。

- 今週の本棚:磯田道史・評 『長篠合戦と武田勝頼 敗者の日本史 9』=平山優・著 毎日新聞 2014年03月16日 東京朝刊 (吉川弘文館・2730円) ◇戦国画期の通説をくつがえす歴史家の挑戦 本書は、戦国末期の日本史研究について、重要な問題をいくつも提起…

覚え書:「ウクライナから愛をこめて [編]オリガ・ホメンコ」、『朝日新聞』2014年03月09日(日)付。

- ウクライナから愛をこめて [編]オリガ・ホメンコ [掲載]2014年03月09日 [ジャンル]人文 社会 情勢が緊迫するウクライナ。1月に刊行された本書は、当地の人々の直近の体温や暮らしぶりを伝えるエッセーだ。著者はウクライナ出身。東大で博士号を取得、現…

覚え書:「博物館のファントム 箕作博士のミステリ標本室 [編]伊与原新」、『朝日新聞』2014年03月09日(日)付。

- 博物館のファントム 箕作博士のミステリ標本室 [編]伊与原新 [掲載]2014年03月09日 [ジャンル]文芸 国立自然史博物館に勤め始めた池之端環は、生き物オンチでコンピューターオタクで片付け魔。大正期に建った赤れんがの収蔵庫の整理中、オペラ座ならぬ「…

日記:学者、思想家のガウンを著けた大親分

- もちろん、思想と生活とは不可分のものであるといふこともいへるだらう。思想だけのものがその実生活に現はれ、又、実生活だけのものが、思想に現はれると、かやうにいふことも出来るだらう。しかし、僕は考へる。先生の場合に於いては、大正五年頃から『…

覚え書:「みんなの広場 『永遠の0』の作者に違和感」、『毎日新聞』2014年03月14日(金)付。

- みんなの広場 「永遠の0」の作者に違和感 無職・70(神戸市垂水区) 毎日新聞 2014年03月14日 友人に薦められて昨年、百田尚樹氏の小説「永遠の0(ゼロ)」を読んで感動した。優秀な腕前を持つものの、無謀な戦いは避けるため臆病者と陰口をたたかれる…

覚え書:「無形民俗文化財が被災するということ [著]高倉浩樹・滝澤克彦 [評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学)、『朝日新聞』2014年03月09日(日)付。

- 無形民俗文化財が被災するということ [著]高倉浩樹・滝澤克彦 [評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学) [掲載]2014年03月09日 [ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝 ■難題に向き合う地域の民俗誌 3・11で甚大な震災被害を被った沿岸部地域は日本でも…

覚え書:「ルポ MOOC革命 無料オンライン授業の衝撃 [著]金成隆一 [評者] 田中優子(法政大学教授)」、『朝日新聞』2014年03月09日(日)付。

- ルポ MOOC革命 無料オンライン授業の衝撃 [著]金成隆一 [評者] 田中優子(法政大学教授) [掲載]2014年03月09日 [ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝 ■日本の大学生たちの脅威に MOOCとは Massive Open Online Courses …

覚え書:「睡眠のはなし 快眠のためのヒント [著]内山真 [評者]横尾忠則(美術家)」、『朝日新聞』2014年03月09日(日)付。

- 睡眠のはなし 快眠のためのヒント [著]内山真 [評者]横尾忠則(美術家) [掲載]2014年03月09日 [ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝 ■眠れる、眠れぬ それが問題だ 睡眠は生命維持にとって不可欠な生理現象である。特に現代生活にとって睡眠が抱える問…

覚え書:「俗都市化 ありふれた景観 グローバルな場所 [著]フランセスク・ムニョス・ラミレス [評者]水無田気流(詩人・社会学者)」、『朝日新聞』2014年03月09日(日)付。

- 俗都市化 ありふれた景観 グローバルな場所 [著]フランセスク・ムニョス・ラミレス [評者]水無田気流(詩人・社会学者) [掲載]2014年03月09日 [ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝 ■再編されゆく都市へのまなざし 近年都市論は、グローバル化や消費社会…

覚え書:「発言:海外から ネットで対話から信頼へ=朴裕河」、『毎日新聞』2014年03月12日(水)付。

- 発言 海外から ネットで対話から信頼へ 朴裕河(パクユハ) 世宗大教授 昨春、日本語のツイッターを始めた。「在日特権を許さない市民の会」(在特会)会長が「朝鮮半島有事の際は朝鮮人狩りに出る」と発言した時からだ。主に植民地支配や従軍慰安婦問題な…

覚え書:「再生への提言:東日本大震災3年 再生エネ導入加速を=ベルリン自由大教授、ミランダ・シュラーズ氏」、『毎日新聞』2014年03月13日(木)付。

- 再生への提言:東日本大震災3年 再生エネ導入加速を=ベルリン自由大教授、ミランダ・シュラーズ氏 毎日新聞 2014年03月13日 東京朝刊 ◇ミランダ・シュラーズ(Miranda Schreurs)氏 今の日本政府のエネルギー政策の方向性は、チェルノブイ…

覚え書:「生命の哲学 知の巨人フェヒナーの数奇なる生涯 [著]岩渕輝 [評者]荒俣宏(作家)」、『朝日新聞』2014年03月09日(日)付。

- 生命の哲学 知の巨人フェヒナーの数奇なる生涯 [著]岩渕輝 [評者]荒俣宏(作家) [掲載]2014年03月09日 [ジャンル]人文 ノンフィクション・評伝 ■「光の世界」求め唯物論と激闘 19世紀の「知の巨人」フェヒナーは、科学、哲学、美学を「光の世界観」とい…