2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「戦後責任 アジアのまなざしに応えて [著]内海愛子・大沼保昭・田中宏・加藤陽子 [評者]保阪正康(ノンフィクション作家)」、『朝日新聞』2014年08月10日(日)付。

- 戦後責任 アジアのまなざしに応えて [著]内海愛子・大沼保昭・田中宏・加藤陽子 [評者]保阪正康(ノンフィクション作家) [掲載]2014年08月10日 [ジャンル]歴史 社会 ■戦争の「罪禍清算」の葛藤史 「戦後責任」という語は、大沼保昭が1980年代から継続…

覚え書:「SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと [著]チャールズ・ユウ [評者]佐倉統(東京大学教授・科学技術社会論)」、『朝日新聞』2014年08月10日(日)付。

- SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと [著]チャールズ・ユウ [評者]佐倉統(東京大学教授・科学技術社会論) [掲載]2014年08月10日 [ジャンル]文芸 ■創作者が翻訳した小説の浮遊感 創作者にとって、他人の作品を翻訳するというのはどのような意味がある…

覚え書:「養護教諭の社会学 学校文化・ジェンダー・同化 [著]すぎむらなおみ [評者]水無田気流(詩人・社会学者)」、『朝日新聞』2014年08月10日(日)付。

- 養護教諭の社会学 学校文化・ジェンダー・同化 [著]すぎむらなおみ [評者]水無田気流(詩人・社会学者) [掲載]2014年08月10日 [ジャンル]教育 社会 ■「保健の先生」が直面する学校の闇 「保健の先生」として知られる養護教諭。誰もが学校でお世話になる身…

覚え書:「くらしの明日 私の社会保障論 社会的排除状態に危惧=湯浅誠」、『毎日新聞』2014年08月13日(水)付。

- くらしの明日 私の社会保障論 社会的排除状態に危惧 児童虐待相談数7万件超え湯浅誠 社会活動家 児童虐待の相談対応件数が昨年度、7万件を超えた。1990年度が1101件だったから、約25年間で約70倍に増えた計算だ。背後には問題意識の高まりが…

覚え書:「書評:「孟子」の革命思想と日本 松本 健一 著」、『東京新聞』2014年08月10日(日)付。

- 「孟子」の革命思想と日本 松本 健一 著 2014年8月10日 ◆巧妙に排された儒書 [評者]長山靖生=思想史家 孟子は忠孝の道徳秩序を重んずる儒学の基本典籍のひとつだが、独特のラジカルな思想を含んでいる。「民を貴し」としてその幸福を最重要とし、「君」…

覚え書:「書評:千島列島をめぐる日本とロシア 秋月 俊幸 著」、『東京新聞』2014年08月10日(日)付。

- 千島列島をめぐる日本とロシア 秋月 俊幸 著 2014年8月10日 写真 ◆過去300年の経緯を丁寧に [評者]下斗米伸夫=法政大教授 安倍内閣のもとで解決への期待が高まり始めた北方領土問題だが、昨今のウクライナ危機で不透明感も増している。プーチン大統…

覚え書:「書評:血と水の一滴 沖縄に散った青年軍医 芹澤 健介 著 大林 豁史 監修」、『東京新聞』2014年08月10日(日)付。

- 血と水の一滴 沖縄に散った青年軍医 芹澤 健介 著 大林 豁史 監修 2014年8月10日 ◆戦場で生き方を探る [評者]川成洋=法政大名誉教授 沖縄戦−太平洋戦争最後の日米両軍の最も凄惨(せいさん)な地上戦。日本人犠牲者は二十一万人余、屍山血河(しざんけ…

日記:灯ともる昼の廊下を行きつけて、吉野作造先生この部屋にいましき

- それでは、吉野先生の本質はどこにあるか。ここに「先生とキリスト教」という問題が出て来る。この点は『世界』(一九五五年四月号、一〇〇頁)の座談会の中でもふれられていますが、たしかに、先生は内村鑑三先生とは無関係だった。ただ、吉野先生は本郷…

覚え書:「今週の本棚・情報:「白蓮事件の真実」電子化」、『毎日新聞』2014年08月10日(日)付。

- 今週の本棚・情報:「白蓮事件の真実」電子化 毎日新聞 2014年08月10日 東京朝刊 NHK朝の連続テレビ小説「花子とアン」で注目を集める歌人の柳原白蓮(びゃくれん)の電子書籍オリジナル作品『文春e−Books 告白手記でよみがえる「白蓮事件の真実」…

覚え書:「今週の本棚:加藤陽子・評 『東京大学の学術遺産 君拾帖』=モリナガ・ヨウ著」、『毎日新聞』2014年08月10日(日)付。

- 今週の本棚:加藤陽子・評 『東京大学の学術遺産 〓拾帖』=モリナガ・ヨウ著 毎日新聞 2014年08月10日 東京朝刊 (メディアファクトリー新書・1188円) ◇博物学者による百年前のスクラップ帳 「かつての日本は温帯だった」と語られる時代が確実にやっ…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『楽園のカンヴァス』=原田マハ・著」、『毎日新聞』2014年08月10日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『楽園のカンヴァス』=原田マハ・著 毎日新聞 2014年08月10日 東京朝刊 (新潮文庫・724円) フランス人画家の巨匠アンリ・ルソーの名作を巡る美術ミステリーの待望の文庫化。ミステリー小説にありがちな殺人事件は起きないが、読み…

日記:意識の高い、有意味な言説というドクサ

たまこさんのお世話ちう。土曜日に細君が子供を連れて実家に帰ってしまったので(とほほ、猫のたまこさんと二人ぐらしです。とはいってもほとんど家にいないので少しの時間ですし、今日はぐったりと寝ていたので、少々余裕をもって接していますがものすげえ…

覚え書:「今週の本棚:若島正・評 『ジャパニーズ・アメリカ −移民文学・出版文化・収容所』=日比嘉高・著」、『毎日新聞』2014年08月10日(日)付。

- 今週の本棚:若島正・評 『ジャパニーズ・アメリカ −移民文学・出版文化・収容所』=日比嘉高・著 毎日新聞 2014年08月10日 東京朝刊 (新曜社・4536円) ◇北米日系移民が生んだ「境域の文学」 「俺は古本屋を歩く/そして古雑誌や古書籍を購ふ/其度に…

覚え書:「今週の本棚:内田麻理香・評 『ウナギと日本人』=筒井功・著」、『毎日新聞』2014年08月10日(日)付。

- 今週の本棚:内田麻理香・評 『ウナギと日本人』=筒井功・著 毎日新聞 2014年08月10日 東京朝刊 (河出書房新社・1728円) ◇種、食文化、正規取引業者・店を守るには 土用丑(うし)の日に、この原稿を書いている。ここ数年の著しい個体数の減少により…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『領土という病 国境ナショナリズムへの処方箋』=岩下昭裕・編著」、『毎日新聞』2014年08月10日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『領土という病 国境ナショナリズムへの処方箋』=岩下昭裕・編著 毎日新聞 2014年08月10日 東京朝刊 (北海道大学出版会・2592円) 北方領土問題で発言してきた政治地理学者らのシンポジウムを軸に、国境地域にこだわる研究者やジャ…

覚え書:「特集ワイド:この国で確かにあったこと・2014年夏/5 最近、兵士の夢を見る−−漫画家・水木しげるさん」、『毎日新聞』2014年08月13日(水)付、夕刊。覚え書:「特集ワイド:この国で確かにあったこと・2014年夏/5 最近、兵士の夢を見る−−漫画家・水木しげるさん」、『毎日新聞』2014年08月13日(水)付、夕刊。

- 特集ワイド:この国で確かにあったこと・2014年夏/5 最近、兵士の夢を見る−−漫画家・水木しげるさん 毎日新聞 2014年08月13日 東京夕刊 ◇命懸けで合流した部隊で「死ね!」こみあげた怒り−−水木しげるさん(92)水木しげるさん=竹内紀臣撮影 「最…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『語る 兜太 わが俳句人生』=金子兜太・著、聞き手・黒田杏子」、『毎日新聞』2014年08月10日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『語る 兜太 わが俳句人生』=金子兜太・著、聞き手・黒田杏子 毎日新聞 2014年08月10日 東京朝刊 (岩波書店・2376円) 9月で95歳になる俳句界の巨匠が、秩父の地に生まれ、旧制高校時代に俳句を始めて以来、今日までの道程を語…

覚え書:「今週の本棚・本と人:『あなたも眠れない』 著者・山口恵以子」、『毎日新聞』2014年08月10日(日)付。

- 今週の本棚・本と人:『あなたも眠れない』 著者・山口恵以子 毎日新聞 2014年08月10日 東京朝刊 (文藝春秋・1458円) ◇酸いも甘いもかみ分けた視点−−山口恵以子(やまぐち・えいこ)さん 目の前に座る女性はもう白い調理服を着ていなかった。昨年、『…

覚え書:「今週の本棚:池澤夏樹・評 『人類が永遠に続くのではないとしたら』=加藤典洋・著」、『毎日新聞』2014年08月10日(日)付。

- 今週の本棚:池澤夏樹・評 『人類が永遠に続くのではないとしたら』=加藤典洋・著 毎日新聞 2014年08月10日 東京朝刊 (新潮社・2484円) ◇有限の時代の新しい行動原理 我々の社会に根源的な変化が起こりつつある。 フクシマの原発事故はそれを教える…

書評:ニコラス・フィリップソン(永井大輔訳)『アダム・スミスとその時代』白水社、2014年。

ニコラス・フィリップソン『アダム・スミスとその時代』白水社、読了。本書は近代経済学の父、アダム・スミスの最新の浩瀚な評伝。「社交的でありながら孤独を好む、一方ならず風変わりな人物として同時代人に知られ、尊敬と共に愛着の念も抱かせるような男…

覚え書:「靖国神社と幕末維新の祭神たち [著]吉原康和」、『朝日新聞』2014年08月03日(日)付。

- 靖国神社と幕末維新の祭神たち [著]吉原康和 [掲載]2014年08月03日 [ジャンル]歴史 靖国神社は、明治国家の「官軍」側戦没者をまつる「東京招魂社」として創建されたのが始まり。その後、維新前に天皇を奉じて命を落とした「維新前殉難者」が次々に合祀…

覚え書:「きみは赤ちゃん [著]川上未映子」、『朝日新聞』2014年08月03日(日)付。

- きみは赤ちゃん [著]川上未映子 [掲載]2014年08月03日 [ジャンル]教育 著者は2012年に初めて出産。その前後の思いをつづったエッセー。35歳でつくろうとがんばるも翌月生理がきてあせったこと、重くのしかかった出生前診断、出産前に必要な買い物…

覚え書:「戦後河川行政とダム開発 [著]梶原健嗣 [評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)」、『朝日新聞』2014年08月03日(日)付。

- 戦後河川行政とダム開発 [著]梶原健嗣 [評者]諸富徹(京都大学教授・経済学) [掲載]2014年08月03日 [ジャンル]経済 ■建設の論理を突き崩す労作 本書は、民主党政権下で「脱ダム」の象徴となった八ツ場ダムと利根川水系を中心に、膨大な資料の検証を通じて…

覚え書:「くらしの明日 私の社会保障論 分担推進が喫緊の課題=本田宏」、『毎日新聞』2014年08月06日(水)付。

- くらしの明日 私の社会保障論分担推進が喫緊の課題 医師業務代行する職種検討本田宏武 埼玉県済生会栗橋病院院長補佐 米国で医療を受けた知人から、日本の病院にはいない医師の業務を補助する助手(フィジシャンアシスタント)が、とても丁寧な説明をして…

覚え書:「構造デザインマップ 東京 [編著]構造デザインマップ編集委員会 [評者]隈研吾(建築家・東京大学教授)」、『朝日新聞』2014年08月03日(日)付。

- 構造デザインマップ 東京 [編著]構造デザインマップ編集委員会 [評者]隈研吾(建築家・東京大学教授) [掲載]2014年08月03日 [ジャンル]アート・ファッション・芸能 ■すごい仕掛けがいっぱい 建築って、どういう仕組みで、地震でも倒れないのか。なぜあん…

覚え書:「アデナウアー―現代ドイツを創った政治家 [著]板橋拓己 [評者]吉岡桂子(本社編集委員)」、『朝日新聞』2014年08月03日(日)付。

- アデナウアー―現代ドイツを創った政治家 [著]板橋拓己 [評者]吉岡桂子(本社編集委員) [掲載]2014年08月03日 [ジャンル]歴史 ■「国父」の生涯から描く戦後史 ドイツが気になる。 第2次世界大戦後の償いや歴史認識をめぐって、中国が優等生のドイツと落第…

覚え書:「軍服を着た救済者たち―ドイツ国防軍とユダヤ人救出工作 [著]ヴォルフラム・ヴェッテ [評者]保阪正康(ノンフィクション作家)」、『朝日新聞』2014年08月03日(日)付。

- 軍服を着た救済者たち―ドイツ国防軍とユダヤ人救出工作 [著]ヴォルフラム・ヴェッテ [評者]保阪正康(ノンフィクション作家) [掲載]2014年08月03日 [ジャンル]歴史 ■国家に売りわたさない覚悟 ナチス権力との闘いに「抵抗か協力か」の二元論的な視点だけ…

書評:ベネディクト・アンダーソン(加藤剛訳)『ヤシガラ椀の外へ』NTT出版、2009年。

ベネディクト・アンダーソン(加藤剛訳)『ヤシガラ椀の外へ』NTT出版、読了。『想像の共同体』の著者が、その地域研究の軌跡を振り返りながら、学問とは何か縦横に論じた一冊。抜群に面白い。学問で重要なのは、大学の制度や母国といった「ヤシガラ椀」…

覚え書:「江戸〈メディア表象〉論―イメージとしての〈江戸〉を問う [著]奥野卓司 [評者]本郷和人(東京大学教授・日本中世史)」、『朝日新聞』2014年08月03日(日)付。

- 江戸〈メディア表象〉論―イメージとしての〈江戸〉を問う [著]奥野卓司 [評者]本郷和人(東京大学教授・日本中世史) [掲載]2014年08月03日 [ジャンル]歴史 ■現代人の願望が作りあげた 「ありがたし」は、滅多にないこと。「しあわせ」は、めぐりあわせ。…

覚え書:「眠る魚 [著]坂東眞砂子 [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター)」、『朝日新聞』2014年08月03日(日)付。

- 眠る魚 [著]坂東眞砂子 [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター) [掲載]2014年08月03日 [ジャンル]文芸 ■震災後、日本と家族への葛藤 今年一月に癌(がん)で急逝した坂東眞砂子の小説が二冊刊行された。『瓜子姫(うりこひめ)の艶文(つやぶみ)』(…