2011-01-01から1年間の記事一覧

覚え書:「みんなの広場 米の出荷停止に怒りこみあげる」、『毎日新聞』2011年12月16日(金)付。

- みんなの広場 米の出荷停止に怒りこみあげる 福島市 女性 福島市の一地域と近隣市で生産された米から基準値を超える放射性物質が検出された。牛肉の時と同じように、東京電力も国も表に出ず、あたかも県・生産者に落ち度があるような態度に怒りがこみあげ…

覚え書:「私の社会保障論 興味深い新市長のあいさつ=湯浅誠」、『毎日新聞』2011年12月16日(金)付。

- 私の社会保障論 興味深い新市長のあいさつ=湯浅誠(反貧困ネットワーク事務局長) 福祉は最高収益の投資 「深刻化する住宅難、減少し続ける働き口、憂いが深まる伝統市場や路地商圏、競争力が低下している自営業や中小企業。増える非正規職。そのどれもが…

結局のところ、時代と目標が異なっても、権力の表象は相変わらず王政のイメージに取り憑かれたままでいる

- 結局のところ、時代と目標が異なっても、権力の表象は相変わらず王政のイメージに取り憑かれたままでいる。政治の思考と分析においては、人は相変わらず王の首を切り落としてはいないのだ。そこから、権力の理論において、相変わらず、法律的権利と暴力の…

覚え書:「東日本大震災:アイヌの歌手・熊谷さん寄付 CD売上金を震災遺児に 地方版/東京」『毎日新聞』2011年12月15日(木)付。

- 東日本大震災:アイヌの歌手・熊谷さん寄付 CD売上金を震災遺児に /東京 アイヌ民族のジャズ歌手、熊谷たみ子さん(59)=横浜市=が東日本大震災の犠牲者を悼み、有志で自主制作した支援CD「大地よ」の売上金の一部5万円と、熊谷さんの夫が勤める…

幻滅して徹底的な極端に走ってみるとか(怖

- ワイマール共和国がヒトラーによって崩壊したのは、ナチスの突撃隊の蛮行もさることながら、まだ磐石ではないワイマール体制を進んで守ろうとする者がほとんどいなかったからである。共産党と社会民主党は非難の応酬に忙しく、ナチスの驚異がどれほど深刻…

「専制政治が悪いということから出発」しないとねぇ

- また実際、主権のパラドックスを免れた民主的抑制の理論が展開できることを示すことは困難ではない。私の念頭にある理論は、いわば多数派支配が本来良いとか正当であるという教説から出発するのではなく、むしろ専制政治が悪いということから出発するので…

覚え書:「異論反論 雨宮さん ことし一年を振り返ると?=雨宮処凛」、『毎日新聞』2011年12月14日(水)付。

- 異論反論 雨宮さん ことし一年を振り返ると?=雨宮処凛 これ以上ない変革の予感 今年もあとわずかだ。 今、改めて振り返ると、本当に怒濤の一年だった。 去年の今頃生きていた人たちの命が、大震災によっておびただしい数で奪われた。福島第1原発が爆発…

人間の魂に欠くべからざる糧は自由である

- 自由 人間の魂に欠くべからざる糧は自由である。語の具体的な意味における自由は、選択の可能性に存する。もちろん、ここでいう可能性とは、実際的な可能性である。共同生活があるところではどこでも、共同の利益のために課せられる規律が選択を制限するこ…

覚え書:「どうする人類、核のゴミ」、『毎日新聞』1〜5まとめ。

- どうする人類、核のゴミ:/1 英「ピーターラビットの古里」候補地に 最終処分場にすがり 炭鉱、鉄鋼……。この地を去った 「ピーターラビット」の古里として知られる英イングランド北西部の湖沼地帯。日本人も含め、多くの観光客が訪れるその人気観光スポ…

覚え書:「今週の本棚:山崎正和・評 『「ぐずぐず」の理由』=鷲田清一・著」、『毎日新聞』2011年12月11日(日)付。

- 今週の本棚:山崎正和・評 『「ぐずぐず」の理由』=鷲田清一・著 角川選書・1680円 ◇オノマトペから探る言語の本質 まず驚かされるのは、この著者の底知れない語彙の豊かさである。本の主題は日本語のオノマトペの分析だが、引用される擬音語や擬情語…

マルクスが「私はマルクス主義者ではない」と言ったのは非常に有名な言葉でありますけれども

- 新しい形の自己疎外 思想史にはこういう例がしばしばある。マルクスが「私はマルクス主義者ではない」と言ったのは非常に有名な言葉でありますけれども、マルクスのように、非常に膨大な著作を書き、自分の思想というものをきわめて体系的な形で展開した学…

覚え書:「時代の風:「絆」連呼に違和感=精神科医・斎藤環」、『毎日新聞』2011年12月11日(月)付。

- 時代の風:「絆」連呼に違和感=精神科医・斎藤環 ◇自由な個人の連帯こそ 3月の震災以降、しきりに連呼されるようになった言葉に「絆」がある。「3・11」「帰宅難民」「風評被害」「こだまでしょうか」といった震災関連の言葉とともに、今年の流行語大…

旨いもの・酒巡礼記:東京都・国分寺市編「かまどか 国分寺店 釜飯・串焼」

- 食べ物は会話の話題としては天候よりも新鮮で面白い。天候についての話題はどうしても限度があるけれど、食べ物なら、いくらでも延々と喋ることができる。それに、気候状態の話では(どういう天気が好きで、どういう天気が嫌いかについては同意見の人が多…

「今の日本を形づくっているすべて、沖縄の犠牲の上に成り立つといって過言ではない」

- 野坂昭如の「七転び八起き」連載119回 日米開戦70年 自称平和国家の旧態 このところたて続けに、政府官僚のの失言暴言が飛び出し、お粗末さが露呈された。世間はこれを機にいかな政権のしたで政治が動いているか、真剣に考えた方がいい。 沖縄防衛局長の物…

覚え書:「記者の目:大阪ダブル選挙「橋下・維新」圧勝=林由紀子(大阪社会部)」、『毎日新聞』2011年12月9日(金)付。

- 記者の目:大阪ダブル選挙「橋下・維新」圧勝=林由紀子(大阪社会部)政策のデメリット含め語って 大阪府知事と大阪市長のダブル選(11月27日に投開票)で大阪市民が市長に選んだのは、「市長なんかいらない」「市役所をつぶして一から作り直す」と訴…

私の上なる星をちりばめた空と私のうちなる道徳的法則……の記録

1. - ここに二つの物がある、それは――我々がその物を思念すること長くかつしばしばなるにつれて、常にいや増す新たな感嘆と畏敬の念とをもって我々の心を余すところなく充足する、すなわち私の上なる星をちりばめた空と私のうちなる道徳的法則である。私は…

覚え書:「白いハト羽ばたけ:日米開戦から70年/下 語り継ぐ責任、若者にも」、『毎日新聞』2011年12月8日(木)付。

- 白いハト羽ばたけ:日米開戦から70年/下 語り継ぐ責任、若者にも体験ではなく想像力の問題。平和な時代に生まれたからこそ 「習わなかった歴史」の案内役に 戦争体験者の声を記録 電灯に黒い布をかぶせた、うす暗い部屋。「ここに1発の焼夷弾が落ちて…

覚え書:「白いハト羽ばたけ:日米開戦から70年/上 「80ばあちゃん」ブログ発信」、『毎日新聞』2011年12月7日(水)付。

- 白いハト羽ばたけ:日米開戦から70年/上 「80ばあちゃん」ブログ発信四六時中命の心配。防空壕から出て米機に狙い撃ちされそうに… 「若者に伝えたい」講習受け開設 小学校で出前授業も 横浜市郊外の住宅街。人々が眠りについているころ、荒武千恵子さ…

欲望の最大限、仕事の最大限、資本の最大限、生産能率の最大限、野心の最大限、権力の最大限、外的自然改変の最大限、交渉と交易の最大限に対峙する「最大限」の挑戦。

- 『ヨーロッパ精神』の君臨するいたるところに、欲望の最大限、仕事の最大限、資本の最大限、生産能率の最大限、野心の最大限、権力の最大限、外的自然改変の最大限、交渉と交易の最大限が現れているのが見られるのだ。 これらの最大限の総体が『ヨーロッパ…

覚え書:「異論反論 どう見る? オフレコ懇談報道 寄稿=佐藤優」、『毎日新聞』2011年12月7日(水)付。 + 『琉球新報』報道

- 異論反論 どう見る? オフレコ懇談報道 寄稿=佐藤優国民の知る権利考量せよ 11月28日夜、那覇で行われた報道関係者とのオフレコ懇談の席上、田中聡沖縄防衛局長が米軍普天間飛行場の移設先の環境影響評価(アセスメント)の提出時期を一川防衛大臣が明言…

是非ともその存在を抽象的概念に変換してしまうことが「不」必要

- わたくしが、これらの存在者(=隣人)を絶滅する用意をせねばならなくなるその瞬間から、まったく必然的にわたくしは、亡ぼさねばならないかもしれないその存在者の個人的実在についての意識を、失ってしまう。かかる人格的存在を蜉蝣(かげろう)のごと…

覚え書:「くらしナビ:「怒らず生きる」極意」、『毎日新聞』2011年12月6日(火)付。

- 怒り:「怒らず生きる」極意自分の怒りを採点 記録/怒ったら行動、思考を止める 親子の力関係、変えてみる イライラしてすぐカッとなる。そんな自分に気づいたら−−。長引く不況で世の中から余裕が失われたせいか、街角でも声を荒らげている会社員や高齢者…

「この男の気が狂っているんだよ。そして、こいつの狂気は、我々の狂気なんだよ」

- 戦争の本質は人を殺すことである。戦争で勝つために最も重要なことは、人を殺すことをためらわないことである。カーツ大佐の一見特異な性格は、この本質をつきつめて行動するところからきている。 映画を見終わってから、カーツ大佐はビンラディンにそっく…

覚え書:「論壇:この1年 「論壇をよむ」執筆者対談・語り下ろし」、『毎日新聞』2011年12月5日(月)付(東京・夕刊)。

- 論壇:この1年 「論壇をよむ」執筆者対談・語り下ろし 東日本大震災が、この国の積み重ねてきた矛盾を露呈させた今年。論壇では、大震災をはじめ2年目の民主党政権の評価、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)問題などが語られた。「論壇をよむ」(…

覚え書:「ポーランド:ナチス戦犯捜査再開 犠牲者証言、今も」、『毎日新聞』2011年12月5日(月)付。

- ポーランド:ナチス戦犯捜査再開 犠牲者証言、今も 第二次大戦中、ナチス・ドイツによるホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)の主な舞台となったポーランドで、今年10月末からナチスとその協力者の犯罪を暴く捜査が再開された。戦後66年を経て多くの関係…

偽りの楽天主義、人間の性質についての浅薄な楽観主義の幻想や、虚偽の理想主義

- ぼくは、ニーバーの哲学のなかに不満なところをたくさん見いだしたけれど、それでも彼がぼくの思想をつくりあげてゆく上に積極的に影響した点は二つや三つにはとどまらなかった。ニーバーが現代の神学に及ぼした偉大な貢献は、彼が大陸の神学者カール・バ…

覚え書:「中学公民教科書:沖縄・八重山問題 混乱の背景に法律の不備」、『毎日新聞』2011年12月5日(月)付。

- 中学公民教科書:沖縄・八重山問題 混乱の背景に法律の不備 沖縄県八重山地区(石垣市、竹富町、与那国町)で来年度から使われる中学校の公民の教科書を巡り、混乱が続いている。教科書無償化には地区内で統一する必要があるが、採択した教科書は3市町間…

「知識人は、歴史や慣習によって押しつけられる系譜的役割を否認することを任務とする」訳ですから……

- 知識人は、歴史や慣習によって押しつけられる系譜的役割を否認することを任務とする。彼は自己が、とかといった概念に対してすら、それらが(比喩的にしろ、字義的にしろ)高いところからかぎり、あるいは、から表層へとかぎり、従属しているとは見ないの…

覚え書:「今週の本棚:伊東光晴・評 『カール・ポランニー』=若森みどり・著」、『毎日新聞』2011年12月4日(日)付。

- 今週の本棚:伊東光晴・評 『カール・ポランニー』=若森みどり・著 NTT出版・4200円 ◇経済に「本来の姿」を求めた学者を知る アメリカ経済学会の創設者セリグスンに『無視された経済学者たち』という著書があるが、経済学あるいは社会科学の正流か…

覚え書:「急接近:原田正純さん 水俣病の失敗に学ぶ原発事故対策とは?」、『毎日新聞』2011年12月3日(土)付。

- 急接近:原田正純さん 水俣病の失敗に学ぶ原発事故対策とは? <KEY PERSON INTERVIEW> 福島原発事故は、環境や人の健康に与える影響や、国が推進する経済政策のひずみが根底にあることから、水俣病との共通性が指摘されている。水俣病…