日記

日記:西田幾多郎とティリッヒ

- 輓近に至って、ヨーロッパ文明の前途を憂える人は、往々中世への復帰を説く(Dawsonの如く)。しかし大まかに歴史は繰返すといわれるが、その実は歴史は繰返すものではない、歴史は一歩一歩に新たなる創造である。近世文化は、歴史的必然によって、中世か…

日記:デューイの正しさ

- わたしは、実在論を本当に信じている人がもつ、世界についてのこの観念は、直観であるというよりはオブセッションであると考えている。またわたしは、真理決定者としての世界についてわれわれが持つ唯一の直観とは、われわれは新しい信念を、広く使用され…

日記:利用者と対等に、そして尊敬をもって向き合う始まり

驚く自分に素直に向き合うーー。図書館で何度も借りるのが面倒で、六車由実さんの『驚きの介護民俗学』(医学書院)購入。「知的好奇心とわかりたいという欲求、そしてわかったときの驚き、それが利用者と対等に、そして尊敬をもって向き合う始まりになる」…

日記:僕は二度と飢えた親の顔を見たくない

- 五木 これも前に書きましたが、亡くなった野坂昭如さんが選挙に出たとき、応援演説に行ったことがあるんです。 彼が「二度と飢えた子供の顔は見たくない。戦争に反対だ」というのを選挙のスローガンにしていた。僕は応援演説に行って、彼(野坂)はこんな…

日記:天国の罪科

- 五木 ブッダは死後の世界については、「無記」、つまりイエスともノーとも言わなかった。有るとも無いとも言わなかったといいます。 本田 聖書の世界も実はそうなのです。私たちの子供の頃、日曜学校の先生が一所懸命天国についていろいろ話してくれました…

日記:人間の知性に対する信頼

- 7 人間の知性に対する信頼 内田 SEALDsの運動の基本には、そういう人間の知性に対する根本的な信頼があると思うんですよ、無駄な議論を打ち切って、すぐに決めようと言う人たちは、長い時間をかけてことの理非を検証すれば、人間理性は正しい結論に…

日記:教育から考える民主主義

- 奥田愛基 僕の高校の後輩なんですけど、民主主義は他者と生きる共生の能力だとジョン・デューイが言ってる、って話をよくしてる。学校教育と民主主義はすごく関わってますよっていう話で。社会では自分と全然違う人たちと生きていかないといけない。その中…

日記:教育から考える民主主義

- 奥田愛基 僕の高校の後輩なんですけど、民主主義は他者と生きる共生の能力だとジョン・デューイが言ってる、って話をよくしてる。学校教育と民主主義はすごく関わってますよっていう話で。社会では自分と全然違う人たちと生きていかないといけない。その中…

日記:心情倫理と責任倫理

- たしかに政治は頭脳でおこなわれるが、頭脳だけでおこなわれるものでは断じてない。その点では心情倫理家の言うところはまったく正しい。しかし信条倫理家として行為すべきか、それとも責任倫理家として行為すべきか、またどんな場合にどちらを選ぶべきか…

日記:人間性は、自己自身の到達し(言語や理性のような)人間的才能にふさわしい有意義な生活を送ろうという、つねに冒険的な人類の企てなのである。

- 人間性とは、一般には文字通り、他のあらゆる生物から人間を区別するもの、つまり人間の本性または本質を意味している。ところが、人間は、本性的には特定の行動様式や生活形態に固定されてはいない。動物とは異なって、器官に欠陥があり、本能にも縛られ…

日記:俺は、案外、俺のために生きているわけではないのかもしれない

- ところで、グレーバーが指摘しているように、人間生活のすべてを自己利益の追求として説明しうるとする考え方は、人類史的な時間の中ではずいぶん新しい考え方なのです。 経済学の基本であり、政治学においても広く認知されている「合理的選択論」、つまり…

日記:反逆のエトスによって不断に内部から更新されない「革命」は急速に形骸化する

- 自我の内部における「反逆」を十分濾過しない集団的な「革命運動」はそれ自体官僚化する危険をはらんでいるだけでなく、運動の潮が退きはじめると集団的に「転向」する脆弱さを免れない。歴史的な方向意識をもたぬ「反逆」はしばしば盲目的であるが、反逆…

日記:アーレントなにそれ美味しいの?

私の場合、これまで学問の世界でも、生活の世界でもほとんど同じ「言葉」を使っていて、それがひとつの矜持、ないしは私の個性になっていたと思う。しかし、最近、日常生活の中では、自由や平等、人権のような、例えば学問で使うような概念を、なるべくその…

日記:献本御礼『季刊 ピープルズ・プラン』80号

献本御礼『季刊 ピープルズ・プラン』の編集委員の大滝正明先生より、最新号(80号)を頂戴しました。ありがとうございます。 - 1968年から半世紀を経て、その時代を「当事者」として語れる者は次第に少なくなってきた。本号の特徴は様々な意味での「…

日記:一つの国の暴力に対抗し、それより強力な暴力を備えること

- 一つの国の暴力に対抗し、それより強力な暴力を備えることで、からくも一日一日の平安をかせぐべく、バランスをとるというやりかたは、どんなサーカスの空中曲芸よりも危険なものだ。そんなとき、正義だとか、自由のため、平和のためなどというあやしげな…

日記:天動説から地動説へ

- 子供のうちは、どんな人でも、地動説ではなく、天動説のような考え方をしている。子供の知識を観察して見たまえ。みんな、自分を中心としてまとめあげられている。電車通りは、うちの門から左の方へいったところ、ポストは右の方へいったところにあって、…

日記:ヒューマニズムは、いまの実用になればいい

- インディアンを縄でたたきつぶす開拓民のヒューマニズムと、仲間をつぎつぎにギロチンにかけた野心家共のヒューマニズムとは、全くおなじ、石と鉄のなかで生きてきた人間の思考の所産だ。植物的な日本人の胃袋が、どうやってそれを消化するか。過去のモラ…

あんときのデジカメ:Canon IXY 50s あえて36mm広角からの10倍ズームを評価したい 2010年。

■ IXY史上初の高倍率ズーム このシリーズをはじめてから、コンパクトデジタルカメラの高倍率カメラを数多く使うようになりましたが、実は、筆者が初めて使ったこの手のカメラが、今回ご紹介するIXY 50Sになります。先日紹介したIXY 10Sと同時発売で、10sの撮…

日記:閉ざされた社会

- 以下では、呪術的ないし部族的ないし集団主義的な社会のことを閉ざされた社会とも呼び、また諸個人が個人的決定に直面する社会を開かれた社会とも呼ぶことにしよう。 閉ざされた社会は、その最善の形態ではまさしく一つの有機体になぞられよう。いわゆる有…

日記:「宗教的寛容」との出会い

- 「ブリーフ・スケッチ」には、条約改正を目指す日本に対して米欧諸国から予想される質問と、それに対する回答までが記されている。いわば想定問答案でもある。そのなかの一つに宗教問題がある。西洋諸国からは、当然、キリスト教の禁制が問われる。それに…

日記:「自分の義務遂行が犯罪であったことを識っておどろきながらも、決してそのことは理解しない」ルドルフ・ヘス

- もし、私が、この地(クラカウ)で、思いもかけていなかった人間らしさと理解で迎えられなかったならば−−絶対に私は、こうした自己告白、自分の内奥の自我の暴露を、がえんじることもなかったろう。だが、その理解は、私の心の武装を解いた。この人間的理…

日記:これはお前らの罪だぞ

- だが、われわれにとってこれよりも遥かに重要なのは、われわれがいかにしてみずからわれわれがいかにしてみずからわれわれ自身を照らし出し、審判し、浄化するかということである。上に述べた外部からの弾劾はもはやわれわれの仕事ではない。これに反して…

日記:日常生活と「政治」をどう近づけられるか

- 日常生活と「政治」をどう近づけられるか 内田樹 政治的な意思表示にはいろんなレベルがある。もちろん投票行動もあるだろうけど、それ以外にも、デモをすることもあるし、僕みたいにものを書いて意見を述べることもある。学校で周りの人としゃべることも…

日記:学問の目標について=ニーチェ

- 第一書 一二 学問の目標について。 −−なんだって? 学問の究極の目標は、人間に出来るだけ多くの快楽と出来るだけ少ない不快をつくりだしてやることだって? ところで、もし快と不快とが一本の綱でつながれていて、出来るだけ多くの一方のものを持とうと欲…

日記:現場主義という名の反知性主義

- 現場主義、行動主義、「いまここ」主義、個別主義、家族主義、そしてすべてを貫く「愛と信頼」主義。彼らが一様に言うところの「行動してみなければわからない」ということばは「関係してみなければわからない」と言い換えられるし、さらには「関係しさえ…

日記:私は安倍総理と日蓮大聖人が少し重なって見えちゃいます。

私自身、創価学会と公明党の問題には、もう呆れ果てて関わりたくないというのが正直なところなのだけど、見過ごすことの出来ない認識を発見したので、まあ、歴史の記録として残しておきたい。こういう認識は、公明党を支援することに熱を上げる創価学会の活…

日記:あんときのデジカメ:Pentax Optio M30 2007年 日常生活のメモに便利な中堅機

■ ペンタックス・エントリークラス初の「薄型」 中古だと割合と安く手に入るのがペンタックスのコンパクトデジタルカメラです。昨年は、いわゆる「超小型」といわれるOptioの「S」シリーズを「あんときのデジカメ」でもいくつか紹介しましたが、今回はエン…

日記:科学研究の理想的目的=ヴェーバー

- さて、以上に述べてきたことの帰結として分かるのは、科学研究の理想的目的は経験的なものを「法則」に還元することでなければならない、という意味で、文化事象を「客観的」に取り扱うことには意味がない、ということである。そうした取扱いが無意味であ…

日記:なぜいつもおれたちはスケープゴートにされるんだろう

B.ジェイコブス『アウシュヴィッツの歯科医』(紀伊國屋書店)も読み終えたが、占領前後から収容所時代にかけて、ポーランド人による同国籍ユダヤ人迫害の悪質さに戦慄している。隣人が一夜で迫害者に転向する。今の日本社会にも同じ匂いがある。政治が匂い…

日記:公明党山口代表「加計問題の国会論議に,どんな国政上の意味あるのか」公明党は自民党を支持。安倍首相を支持。それはいい。しかし、歪みまで支持するのか。歪みを国会の手で真実を明確にしようとする努力を意味のないものとみなすのか。

国が、国民に嘘を重ねていることは大したことない、という価値観か、こいつは →加計問題「どんな国政上の意味あるのか」 公明・山口氏:朝日新聞デジタル https://t.co/T9mPF1AGOO— Shoko Egawa (@amneris84) 2018年5月11日 むしろ連立政権内にあって、森友…