2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「今週の本棚:本村凌二・評 『西洋古典叢書 ヘシオドス 全作品』=中務哲郎・訳」、『毎日新聞』2013年06月16日(日)付。

- 今週の本棚:本村凌二・評 『西洋古典叢書 ヘシオドス 全作品』=中務哲郎・訳 毎日新聞 2013年06月16日 東京朝刊 (京都大学学術出版会・4830円) ◇偉業の百冊目に刻む「人類の精神の黎明」 あたり前すぎて気づきもしないが、アルファベットは人類最大…

覚え書:「今週の本棚:井波律子・評 『図書館に通う−当世「公立無料貸本屋」事情』=宮田昇・著」、『毎日新聞』2013年06月16日(日)付。

- 今週の本棚:井波律子・評 『図書館に通う−当世「公立無料貸本屋」事情』=宮田昇・著 毎日新聞 2013年06月16日 東京朝刊 (みすず書房・2310円) ◇知られざる読書文化の現在に迫る 著者は、六十有余年、翻訳ミステリーで知られる出版社の編集者、翻訳…

覚え書:「記者の目:生活保護法改正案=遠藤拓(東京社会部)」、『毎日新聞』2013年06月19日(水)付。

- 記者の目:生活保護法改正案=遠藤拓(東京社会部) 毎日新聞 2013年06月19日 10時39分 ◇現場の不安に向き合え 新しい「最後のセーフティーネット」は、各地で相次ぐ餓死や孤立死といった悲劇を未然に防げるのだろうか。 1950年の施行以来初となる生活…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『秩序の夢 政治思想論集』=苅部直・著 」、『毎日新聞』2013年06月16日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『秩序の夢 政治思想論集』=苅部直・著 毎日新聞 2013年06月16日 東京朝刊 (筑摩書房・3780円) 丸山眞男論などで知られる日本政治思想史家による評論集。あとがきで語っているように、政治そのものというよりは、文化や芸術、社会…

覚え書:「今週の本棚:富山太佳夫・評 『暮らしのイギリス史−王侯から庶民まで』=ルーシー・ワースリー著」、 『毎日新聞』2013年06月16日(日)付。

- 今週の本棚:富山太佳夫・評 『暮らしのイギリス史−王侯から庶民まで』=ルーシー・ワースリー著 毎日新聞 2013年06月16日 東京朝刊 拡大写真 (NTT出版・3780円) ◇ネタ満載の学術書で味わう、散歩的な楽しみ 本を読むというのは一体何のためなのだ…

書評:清水唯一朗『近代日本の官僚 維新官僚から学歴エリートへ』中公新書、2013年。

清水唯一朗『近代日本の官僚 維新官僚から学歴エリートへ』中公新書、読了。「官僚は顔の見えない巨大な権力であるが、有能な集団であることは間違いない」。だから批判の対象になる。が、私たちはどこまでその内実を承知しているのだろうか。維新〜大正(完…

覚え書:「書評:または出版をめぐる冒険 [著]石橋正孝 [評者]荒俣宏」、『朝日新聞』2013年06月09日(日)付。

- または出版をめぐる冒険 [著]石橋正孝 [評者]荒俣宏(作家) [掲載]2013年06月09日 [ジャンル]ノンフィクション・評伝 ■ヴェルヌ対版元、タフな闘争 ジュール・ヴェルヌの豪華挿絵入り冒険物語は〈驚異の旅〉と総称され、日本を含む全地球、いや宇宙までも舞…

覚え書:「書評:植物はそこまで知っている [著]ダニエル・チャモヴィッツ」、『朝日新聞』2013年06月09日(日)付。

- 植物はそこまで知っている [著]ダニエル・チャモヴィッツ [掲載]2013年06月09日 [ジャンル]科学・生物 植物は人が近づいて来るのを「見ている」。さらに、葉をちぎられたことを「記憶する」という。想像以上に発達している植物の感覚について、生物学者が…

書評:姜在彦『朝鮮儒教の二千年』講談社学術文庫、2012年。

姜在彦『朝鮮儒教の二千年』講談社学術文庫、読了。本書は朝鮮儒教二千年の歴史を丹念に描き出した労作。中日と対比し朝鮮儒教の独創的展開と東アジア的普遍性を浮き彫りにする。圧巻は李氏朝鮮の朱子学受容と鎖国と開国への経緯。経世済民と切り離された形…

覚え書:「書評:フィリピンBC級戦犯裁判 [著]永井均 [評者]保阪正康」、『朝日新聞』2013年06月09日(日)付。

- フィリピンBC級戦犯裁判 [著]永井均 [評者]保阪正康(ノンフィクション作家) [掲載]2013年06月09日 [ジャンル]歴史 ■裁かれた日本軍、克明に調査 フィリピンでの戦争裁判に関する先行研究はほとんどない。本書にはその嚆矢(こうし)としての自負が凝縮さ…

覚え書:「書評:女子プロレスラーの身体とジェンダー 規範的「女らしさ」を超えて [著]合場敬子 [評者]水無田気流」、『朝日新聞』2013年06月09日(日)付。

- 女子プロレスラーの身体とジェンダー 規範的「女らしさ」を超えて [著]合場敬子 [評者]水無田気流(詩人・社会学者) [掲載]2013年06月09日 [ジャンル]社会 ■「強さ」をめぐる問題提起 女らしさや美の規範。これらは、今なお多くの女性を拘束する見えない鎖…

父の日の散策。

昨日は、青春を過ごしたw 中野区に所用があり、午前中に用事を済ませてから、子供がブロードウェイに用事があるとのことにて散策してきました。少し懐かしい時間を過ごすと共に、心身共に充電することができたように思います。また、その日は父の日というこ…

覚え書:「発言 住民参加拒む行政の暴走=國分功一郎」、『毎日新聞』2013年06月13日(木)付。

- 発言 住民参加拒む行政の暴走 國分功一郎 高崎経済大学准教授 5月26日に東京都小平市で行われた住民投票は、都内初の直接請求による住民投票として注目を集めた。特に投票1週間前からは新聞各紙が連日報道し、代表的なテレビニュース番組が大きく取り…

覚え書:「書評:亡びゆく言語を話す最後の人々 [著]K・デイヴィッド・ハリソン [評者]内澤旬子」、『朝日新聞』2013年06月09日(日)付。

- 亡びゆく言語を話す最後の人々 [著]K・デイヴィッド・ハリソン [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター) [掲載]2013年06月09日 [ジャンル]ノンフィクション・評伝 ■敬意をもって耳を傾け記録 アメリカ先住民ナバホ族のディネ語の吹き替えによる「スター…

覚え書:「書評:立身出世と下半身―男子学生の性的身体の管理の歴史 [著]澁谷知美 [評者]三浦しをん」、『朝日新聞』2013年06月09日(日)付。

- 立身出世と下半身―男子学生の性的身体の管理の歴史 [著]澁谷知美 [評者]三浦しをん(作家) [掲載]2013年06月09日 [ジャンル]社会 ■「性的充溢=男らしさ」の矛盾 「1890〜1940年代において、男子学生の性的身体は、教育者や医者らによって、どのよ…

書評:松田茂樹『少子化論 なぜまだ結婚、出産しやすい国にならないのか』勁草書房、2013年。

- しかし、当面人口減少は止まらないからといって、少子化対策を諦めてよいのだろうか。仮に出生率が永遠に回復しなければ、この国は、当初どころか、永遠に人口減少をし続けてしまう。 以上にあげた点をみると、筆者としては、「少子化論」の側に少なからぬ…

覚え書:「書評:量子革命 アインシュタインとボーア、偉大なる頭脳の激突 [著]マンジット・クマール [評者]角幡唯介」、『朝日新聞』2013年06月09日(日)付。

- 量子革命 アインシュタインとボーア、偉大なる頭脳の激突 [著]マンジット・クマール [評者]角幡唯介(ノンフィクション作家・探検家) [掲載]2013年06月09日 [ジャンル]科学・生物 著者:マンジット・クマール、青木薫 出版社:新潮社 価格:¥ 2,940Amazon.…

覚え書:「書評:女性ホームレスとして生きる 貧困と排除の社会学 [著]丸山里美」、『朝日新聞』2013年06月09日(日)付。

- 女性ホームレスとして生きる 貧困と排除の社会学 [著]丸山里美 [掲載]2013年06月09日 [ジャンル]人文 著者:丸山里美 出版社:世界思想社 価格:¥ 2,940Amazon.co.jp楽天ブックス紀伊國屋書店BookWebTSUTAYA online 野宿者全体のうち、女性は3%という。…

覚え書:「みんなの広場 生活保護法改正は憲法に逆行」、『毎日新聞』2013年06月13日(木)付。

- みんなの広場 生活保護法改正は憲法に逆行 高校教師 55(静岡県掛川市) 今月4日、衆院本会議で生活保護法改正案が可決、参院へ送られた。同案では、生活保護申請書の提出義務付け、扶養義務者に対する調査権限の強化、義務を果たしていない場合に扶養義…

覚え書:「書評:設計者 キム・オンス著」、『東京新聞』2013年06月09日(日)付。

- 設計者 キム・オンス 著 2013年6月9日 ◆犯罪者の実存を描く [評者]郷原 宏=文芸評論家 最近の韓国文学は韓流ドラマよりおもしろいとは聞いていたが、自分で読む機会には恵まれなかった。この隣国は文学的にはとても遠い国で、詩やドラマや映画はともか…

覚え書:「書評:秀吉の出自と出世伝説 渡邊大門著」、『東京新聞』2013年06月09日(日)付。

- 【書評】秀吉の出自と出世伝説 渡邊大門 著 2013年6月9日 ◆親しみやすさ、残酷さの謎 [評者]伊東 潤=作家 日本史上において、秀吉ほど毀誉褒貶(きよほうへん)の激しい人物はいない。いまだにその人格や人間性の評価は一定しない。その輝かしいばかり…

書評:上杉忍『アメリカ黒人の歴史 奴隷貿易からオバマ大統領まで』中公新書、2013年。

上杉忍『アメリカ黒人の歴史』中公新書、読了。副題「奴隷貿易からオバマ大統領まで」、四百年にわたる合衆国の繁栄を支えた裏面の差別史を的確かつ簡潔にまとめた一冊。歩みを振り返るだけでなく、今なお残された課題の指摘も忘れないすぐれた米国史。これ…

覚え書:「書評:東京放浪記 別役実著」、『東京新聞』2013年06月09日(日)付。

- 東京放浪記 別役 実 著 2013年6月9日 ◆人生模様を生む風景 [評者]佐藤洋二郎=作家 著者は進学のために長野から東京に出てきたが、そのまま五十余年東京で暮らしている。文化が混沌(こんとん)とした都市から生まれるとすれば、劇作家の著者が東京に留…

覚え書:「書評:アメリカン・コミュニティ 渡辺靖著」、『東京新聞』2013年06月09日(日)付。

- アメリカン・コミュニティ 渡辺靖 著 2013年6月9日 ◆せめぎ合う多様な共同体 [評者]越智道雄=明治大名誉教授、英語圏文化 本書の狙いは、九つの共同体を糸口にアメリカでせめぎ合う「対抗言説」の雛型(ひながた)を提示することにある。一九五〇〜六〇…

書評:竹内洋『丸山眞男の時代 大学・知識人・ジャーナリズム』中公新書、2005年。

竹内洋『丸山眞男の時代 大学・知識人・ジャーナリズム』中公新書、読了。戦後の市民の政治参加に圧倒的な影響力を及ぼした丸山眞男。本書は、丸山を知識人論の観点から論じ、その歴史的。社会的意義を説き明かす一冊。評伝・ないし丸山論というより、丸山の…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『建築 21世紀はこれからだ』=馬場璋造ほか著」、『毎日新聞』2013年06月09日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『建築 21世紀はこれからだ』=馬場璋造ほか著 毎日新聞 2013年06月09日 東京朝刊 (相模書房・1890円) これからの建築はいかにあるべきなのか。建築雑誌『新建築』の元編集者やカメラマンがそれぞれの視点から提言を行った。建築…

覚え書:「今週の本棚:渡辺保・評 『京舞井上流の誕生』=岡田万里子・著」、『毎日新聞』2013年06月09日(日)付。

- 今週の本棚:渡辺保・評 『京舞井上流の誕生』=岡田万里子・著 毎日新聞 2013年06月09日 東京朝刊 (思文閣出版・9450円) ◇「都をどり」に息づく文化・風俗の歴史を活写する 「都をどりは、よいやさァ」 大勢のかけ声で両花道へ揃(そろ)いの衣裳(…

歴史を学ぶとは、私たちがもっている認識を改めていくことなのではないか

- 『新しい歴史教科書を作る会(作る会)』がレイシスト集団『在日特権を許さない市民の会(在特会)』と一緒に 「捏造!従軍慰安婦」展なるパネル展の協賛団体に名を連ねている……。http://myosaka.blog.fc2.com/blog-entry-592.html - というニュースを拝見…

覚え書:「今週の本棚:持田叙子・評 『荷風俳句集』=加藤郁乎・編」、『毎日新聞』2013年06月09日(日)付。

- 今週の本棚:持田叙子・評 『荷風俳句集』=加藤郁乎・編 毎日新聞 2013年06月09日 東京朝刊 ◇持田叙子(のぶこ)評 (岩波文庫・987円) ◇小さく可憐な“文学カメラ”で捉えた日常 永井荷風は歩くのが好き。町が好き。町のなかを流れる川や家々をいろどる…

覚え書:「今週の本棚:池澤夏樹・評 『「昭和」を送る』=中井久夫・著」、『毎日新聞』2013年06月09日(日)付。

- 今週の本棚:池澤夏樹・評 『「昭和」を送る』=中井久夫・著 毎日新聞 2013年06月09日 東京朝刊 (みすず書房・3150円) ◇人間観察から思索へと導く臨床“試論”集 精神医学と人間を巡るエッセーを集めた一冊。 エッセーは随筆と同じと思われがちだが、…