2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

書評:今泉みね子『脱原発から、その先へ ドイツの市民エネルギー革命』岩波書店、2013年。

今泉みね子『脱原発から、その先へ ドイツの市民エネルギー革命』岩波書店、読了。本書は3.11以降のドイツのエネルギー政策とその背景、政策転換を実現するための具体例(その障害と現時点での問題点)をまとめた最新の報告。脱原発から,その先へ - 岩…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『犬の伊勢参り』=仁科邦男・著」、『毎日新聞』2013年06月09日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『犬の伊勢参り』=仁科邦男・著 毎日新聞 2013年06月09日 東京朝刊 (平凡社新書・840円) 江戸の頃、庶民のあいだでは「お伊勢参り」が盛んだったことはよく知られている。伊勢神宮まで詣でたのは、善男善女だけではなかった。犬ま…

覚え書:「今週の本棚:中村桂子・評 『鼻の先から尻尾まで−神経内科医の生物学』=岩田誠・著」、『毎日新聞』2013年06月09日(日)付。

- 今週の本棚:中村桂子・評 『鼻の先から尻尾まで−神経内科医の生物学』=岩田誠・著 毎日新聞 2013年06月09日 東京朝刊 (中山書店・2940円) ◇医療現場発「観察と洞察」の面白さ 神経内科は、全身の神経系を対象とするので、「頭の天辺(てっぺん)か…

無理をして出かけるということ=我慢なのか?

日曜は、2.5週間ぶりの休日なんだけど(ヤッタ!、家族との約束で、その付き添いというか、色々しないといけない。ホントはゆっくり休むとか自分の仕事(論文を書くとか)したいんだけどそういうわけにもいかない。思えば、少年の頃、釣りが好きで、疲れた親…

覚え書:「書評:旅立つ理由 [著]旦敬介 [評者]内澤旬子」、『朝日新聞』2013年06月02日(日)付。

- 旅立つ理由 [著]旦敬介 [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター) [掲載]2013年06月02日 [ジャンル]文芸 ■旅の醍醐味、粋に描いた短編集 旅をテーマにした本を手に取るには、特別な気力を振り絞らねばならない。 旅というものは、本来実にわがままな娯楽…

覚え書:「書評:脳のなかの天使 [著]V・S・ラマチャンドラン [評者]福岡伸一」、『朝日新聞』2013年06月02日(日)付。

- 脳のなかの天使 [著]V・S・ラマチャンドラン [評者]福岡伸一(青山学院大学教授・生物学) [掲載]2013年06月02日 [ジャンル]科学・生物 ■なぜ美を感じる? ヒトの特性に迫る ルリボシカミキリの青を、私は限りなく美しいと感じるが、ルリボシカミキリ自身…

覚え書:「みんなの広場 橋下氏 発言姿勢に問題」、『毎日新聞』2013年06月05日(水)付。

- みんなの広場 橋下氏 発言姿勢に問題 無職 63(横浜市旭区) 橋下徹大阪市長の発言が批判されていますが、私は発言の内容以前に、その発言の姿勢が気になります。自分の発言が報道された後の反応が批判的だったことを受けて、彼は「よく読んでもらえば分か…

覚え書:「書評:『八月の砲声』を聞いた日本人―第一次世界大戦と植村尚清『ドイツ幽閉記』 [著]奈良岡聰智 [評者]保阪正康」、『朝日新聞』2013年06月02日(日)付。

- 「八月の砲声」を聞いた日本人―第一次世界大戦と植村尚清「ドイツ幽閉記」 [著]奈良岡聰智 [評者]保阪正康(ノンフィクション作家) [掲載]2013年06月02日 [ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝 ■知られざる国家総力戦の実態 1914年7月の第1次世界大…

覚え書:「書評:彼女たちはなぜ万引きがやめられないのか?―窃盗癖という病 [著]河村重実 [監修]竹村道夫 [評者]鷲田清一」、『朝日新聞』2013年06月02日(日)付。

- 彼女たちはなぜ万引きがやめられないのか?―窃盗癖という病 [著]河村重実 [監修]竹村道夫 [評者]鷲田清一(大谷大学教授・哲学) [掲載]2013年06月02日 [ジャンル]教育 医学・福祉 社会 ■「治療的司法」への取り組みも 一見遠い話のようだが、この本で引かれ…

書評:金森修『動物に魂はあるのか 生命を見つめる哲学』中公新書、2012年。

金森修『動物に魂はあるのか 生命を見つめる哲学』中公新書、読了。動物には魂があるのか、それとも機械なのか。本書はアリストテレスからデリダに至るまでの動物霊魂論……主として17-18世紀フランス思想……の系譜を読み直す試み。動物とは何かとの問いは人間…

覚え書:「書評:少子化論―なぜまだ結婚、出産しやすい国にならないのか [著]松田茂樹 [評者]水無田気流」、『朝日新聞』2013年06月02日(日)付。

- 少子化論―なぜまだ結婚、出産しやすい国にならないのか [著]松田茂樹 [評者]水無田気流(詩人・社会学者) [掲載]2013年06月02日 [ジャンル]政治 社会 ■従来の対策の根本的な転換を 少子化は、日本社会の抱える問題の集積点である。しかしながら経済・社会・…

覚え書:「書評:アンネ・フランクについて語るときに僕たちの語ること [著]ネイサン・イングランダー [評者]小野正嗣」、『朝日新聞』2013年06月02日(日)付。

- アンネ・フランクについて語るときに僕たちの語ること [著]ネイサン・イングランダー [評者]小野正嗣(作家・明治学院大学准教授) [掲載]2013年06月02日 [ジャンル]文芸 人文 ■生還者は「人間的」になったのか 艱難(かんなん)汝(なんじ)を玉にす。だが…

書評:R・E・ルーベンスタイン『殺す理由 なぜアメリカ人は戦争を選ぶのか』紀伊國屋書店、2013年。

- 別の言い方をするなら、戦争は通常アメリカ国民に対して、この市民宗教の諸原理によって−−要求されないまでも−−正当化されるものとして売りこまれるということだ。社会学者のロバート・N・ベラー〔一九二三生〕によれば、市民宗教とはものの見方や信念や…

覚え書:「書評:褐色の世界史―第三世界とはなにか [著]ヴィジャイ・プラシャド [評者]柄谷行人」、『朝日新聞』2013年06月02日(日)付。

- 褐色の世界史―第三世界とはなにか [著]ヴィジャイ・プラシャド [評者]柄谷行人(哲学者) [掲載]2013年06月02日 [ジャンル]歴史 ■プロジェクトの出現と崩壊追う 「第三世界」という言葉は今も使われるが、ほとんど途上国や経済的後進国という意味でしかない…

覚え書:「書評:『自然主義』と呼ばれたもの達―失われた近代を求めて2 [著]橋本治 [評者]赤坂真理」、『朝日新聞』2013年06月02日(日)付。

- 「自然主義」と呼ばれたもの達―失われた近代を求めて2 [著]橋本治 [評者]赤坂真理(作家) [掲載]2013年06月02日 [ジャンル]文芸 ノンフィクション・評伝 ■「外来の流行」あてはめた不幸 あなたが外国語に堪能で、最近は日本語のほうがおぼつかないくらいだ…

覚え書:「企画展:『明治文化研究の奇人変人たち』 吉野作造ら作品展示 幻の草稿「圧迫と虐殺」公開−−きょうから大崎で /宮城」、『毎日新聞』2013年05月26日(日)付、地方版。

- 企画展:「明治文化研究の奇人変人たち」 吉野作造ら作品展示 幻の草稿「圧迫と虐殺」公開−−きょうから大崎で /宮城 毎日新聞 2013年05月26日 地方版 大崎市古川の吉野作造記念館は26日からの企画展「明治文化研究の奇人変人たち−−吉野作造・尾佐竹猛・…

覚え書:「書評:日本の景気は賃金が決める 吉本佳生著」、『東京新聞』2013年6月2日(日)付。

- 【書評】日本の景気は賃金が決める 吉本佳生 著 2013年6月2日 ◆格差縮小の必要性を説く [評者]根井雅弘=京都大教授 景気をよくするにはどうしたらよいかという議論が盛んに行われているが、本書は、賃金格差の拡大が不況を深化させたという基本的な立場…

覚え書:「書評:さらば、食料廃棄 S・クロイツベルガー、V・トゥルン著」、『東京新聞』2013年6月2日(日)付。

- 【書評】さらば、食料廃棄 S・クロイツベルガー、V・トゥルン 著 2013年6月2日 ◆飢餓と地球を救う買い方 [評者]小林照幸=作家 食料廃棄と飢餓は表裏一体…。ドイツ人のジャーナリストと映像作家が自国やフランスなど世界各国の食料の生産、消費、廃棄…

書評:鳥居龍蔵『ある老学徒の手記』岩波文庫、2013年。

鳥居龍蔵『ある老学徒の手記』岩波文庫、読了。本書は小学校中退で国際的に活躍した東京帝大助教授(人類学)の自伝、1953年朝日新聞社刊行の初の文庫収録。生涯の概要は以下に詳しい(徳島県立鳥居龍蔵記念館) → http://www.torii-museum.tokushima-ec.ed.…

覚え書:「今週の本棚・本と人:『漂うモダニズム』 著者・槇文彦さん」、『毎日新聞』2013年06月02日(日)付。

- 今週の本棚・本と人:『漂うモダニズム』 著者・槇文彦さん 毎日新聞 2013年06月02日 東京朝刊 (左右社・6825円) ◇大海原で泳ぐ建築家たち−−槇文彦(まき・ふみひこ)さん 世界的な建築家による20年ぶりのエッセー集。1950年代の米国修業時代の…

覚え書:「今週の本棚:加藤陽子・評 『経済の未来−世界をその幻惑から解くために』=ジャン=ピエール・デュピュイ著」、『毎日新聞』2013年06月02日(日)付。

- 今週の本棚:加藤陽子・評 『経済の未来−世界をその幻惑から解くために』=ジャン=ピエール・デュピュイ著 毎日新聞 2013年06月02日 東京朝刊 拡大写真 (以文社・3150円) ◇現代人の「安全装置」への思い込みを突き崩す 怒っている人は子供っぽく見え…

覚え書:「メディア時評 議論が深まらぬ『不格好な議題』=荻上チキ」、『毎日新聞』2013年06月01日(土)付。

- メディア時評 議論が深まらぬ「不格好な議題」 荻上チキ 評論家 メディアは「議題の形」を広く共有する機能を持つ。「議題の形」が不格好であれば、おかしな結論が導かれやすくなる。だからこそ人々は、メディアが取り上げる「議題の形」をも、注意深く監…

覚え書:「書評:そのとき、本が生まれた [著]アレッサンドロ・マルツォ・マーニョ [評者]内澤旬子」、『朝日新聞』2013年05月26日(日)付。

- そのとき、本が生まれた [著]アレッサンドロ・マルツォ・マーニョ [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター) [掲載]2013年05月26日 [ジャンル]歴史 国際 ■出版史から見たヴェネツィア 1987年ヴェネツィアの小さな教会図書館で、コーランが発見された…

覚え書:「書評:カフカと映画 [著]ペーターアンドレ・アルト [評者]佐々木敦」、『朝日新聞』2013年05月26日(日)付。

- カフカと映画 [著]ペーターアンドレ・アルト [評者]佐々木敦(批評家・早稲田大学教授) [掲載]2013年05月26日 [ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝 ■『城』の舞台発見?踏み込む論証 前世紀のはじめ、若きフランツ・カフカは、昼間は公務員として働き、…

書評:ポール=ジェラール・パソル『ルイ・ヴィトン 華麗なる歴史』河出書房新社、2012年。

ポール=ジェラール・パソル『ルイ・ヴィトン 華麗なる歴史』河出書房新社、読了。本書は150年を超えるルイ・ヴィトンの歴史を、完全収録した大型ビジュアルブック。700点超の図版・証言・記録で558頁、その歩みを立体的に紹介する。重量4キロ、価…

覚え書:「書評:民俗と民藝 [著]前田英樹 [評者]鷲田清一」、『朝日新聞』2013年05月26日(日)付。

- 民俗と民藝 [著]前田英樹 [評者]鷲田清一(大谷大学教授・哲学) [掲載]2013年05月26日 [ジャンル]歴史 社会 ■「暮らしの真実」透視した2人 学術用語の初期の翻訳例に、今は「真理」「真実」と訳されるtruthの訳語として「本真(ホンマ)」というのが…

覚え書:「書評:正直シグナル 非言語コミュニケーションの科学 [著]アレックス(サンディ)・ペントランド [評者]保阪正康」、『朝日新聞』2013年05月26日(日)付。

- 正直シグナル 非言語コミュニケーションの科学 [著]アレックス(サンディ)・ペントランド [評者]保阪正康(ノンフィクション作家) [掲載]2013年05月26日 [ジャンル]科学・生物 ■無意識の行動に表れる意図 本書を読み進むうちに、この書のテーマを意味する…

覚え書:「みんなの広場 『過ち繰り返さぬ』歴史の大切さ」、『毎日新聞』2013年06月01日(土)付。

- みんなの広場 「過ち繰り返さぬ」歴史の大切さ 中学生 14(西東京市) 今年は、歴史を教わる先生が去年と代わりました。去年はずっと「どうして歴史を覚えなくちゃいけないの?」と思っており、過去のことを細々と教えられても将来なんの役にもたたないと…

覚え書:「みんなの広場 本当にグローバルな人材とは」、『毎日新聞』2013年05月26日(日)付。

- みんなの広場 本当にグローバルな人材とは 大学生 21(千葉市美浜区) 最近「グローバル人材」という言葉をよく耳にする。特に就職活動を控えた大学生はこの言葉に敏感だ。「グローバル人材になるためにはまずは語学力。そのために英語を勉強しよう」と考…

覚え書:「書評:平和主義とは何か 政治哲学で考える戦争と平和 [著]松元雅和 [評者]萱野稔人」、『朝日新聞』2013年05月26日(日)付。

- 平和主義とは何か 政治哲学で考える戦争と平和 [著]松元雅和 [評者]萱野稔人(津田塾大学准教授・哲学) [掲載]2013年05月26日 [ジャンル]政治 社会 ■武力行使を考え抜く道筋示す 改憲論議が再び活発化している。その根幹にはもちろん、憲法が掲げる平和主義…