2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「みんなの広場 父が恩を受けた一番身近な国」、『毎日新聞』2014年04月16日(水)付。

- みんなの広場 父が恩を受けた一番身近な国 元会社員・69(大阪市都島区) 90歳で他界した父は軍隊生活で心がすさむ経験をした後、太平洋戦争末期に軍属として朝鮮半島に渡りました。冬には酷寒となる地で病に侵され、今日は生き延びられるだろうかとい…

覚え書:「教授と少女と錬金術師 [著]金城孝祐 [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター)」、『朝日新聞』2014年04月13日(日)付。

- 教授と少女と錬金術師 [著]金城孝祐 [評者]内澤旬子(文筆家・イラストレーター) [掲載]2014年04月13日 [ジャンル]文芸 ■ギャグか耽美かフェチか? 実に奇妙な読書体験だった。あらすじは、ちゃんとある。主人公は、油脂の研究を志す薬学部の大学院生。親…

覚え書:「革命と反動の図像学 一八四八年、メディアと風景 [著]小倉孝誠 [評者]水野和夫(日本大学教授・経済学)」、『朝日新聞』2014年04月13日(日)付。

- 革命と反動の図像学 一八四八年、メディアと風景 [著]小倉孝誠 [評者]水野和夫(日本大学教授・経済学) [掲載]2014年04月13日 [ジャンル]歴史 社会 ■19世紀の民衆は「英雄」か「蛮族」か もし、タイムマシンがあって一度だけ過去に連れ戻してくれるのな…

覚え書:「書評:戦国史を歩んだ道 小和田 哲男 著」、『東京新聞』2014年04月13日(日)付。 

- 戦国史を歩んだ道 小和田 哲男 著 2014年4月13日 ◆歴史少年から学者へ [評者]高橋千劔破(ちはや)=作家・評論家 中世が終焉(しゅうえん)を迎え、近世の幕が開くまでの約百年間が戦国時代だ。この時代に材をとった小説や戯曲は、他の時代に比して圧倒…

書評:前田朗編『なぜ、いまヘイト・スピーチなのか 差別、暴力、脅迫、迫害』三一書房、2013年。

前田朗編『なぜ、いまヘイト・スピーチなのか 差別、暴力、脅迫、迫害』三一書房、読了。「憎悪言論」と訳されるように言論・表現の自由のうちで理解されがちだが、果たしてそうなのか。 本書は最良の「ヘイト・スピーチを克服する思想を鍛えるためのガイド…

覚え書:「特定秘密保護法に言いたい:公文書管理に懸念−−元編集者・竹内修司さん」、『毎日新聞』2014年04月13日(日)付。

- 特定秘密保護法に言いたい:公文書管理に懸念−−元編集者・竹内修司さん 毎日新聞 2014年04月13日 東京朝刊 ◇竹内修司さん(77) 特定秘密保護法の是非は、米国のアジア・太平洋戦略に日本がより深く関与すべきか、という大局から論議すべきだ。 米国防総…

覚え書:「書評:線路はつながった 三陸鉄道 復興の始発駅 冨手 淳 著」、『東京新聞』2014年04月13日(日)付。

- 線路はつながった 三陸鉄道 復興の始発駅 冨手 淳 著 2014年4月13日 ◆鉄道マン奮闘3年の記録 [評者]稲泉連=ノンフィクション作家 それは三陸沿岸を大津波が襲った二日後のことだったという。“万里の長城”とも呼ばれる防潮堤を波が乗り越え、瓦礫(がれ…

覚え書:「書評:教誨師 堀川 惠子 著」、『東京新聞』2014年04月13日(日)付。

- 教誨師 堀川 惠子 著 2014年4月13日 ◆死刑囚に自己の煩悶重ね [評者]森達也=映像作家 拘置所から出てくる袴田巌さんの映像をテレビで見ながら、多くの人はいろんなことを考えたはずだ。僕もその一人だ。健康面においても精神面においても相当に危ういと…

覚え書:「今週の本棚:沼野充義・評 『驚くべき日本語』=ロジャー・パルバース著」、『毎日新聞』2014年04月13日(日)付。

- 今週の本棚:沼野充義・評 『驚くべき日本語』=ロジャー・パルバース著 毎日新聞 2014年04月13日 東京朝刊 (集英社インターナショナル・1080円) ◇「世界語」に使われる可能性のある言語 日本語の美しさと普遍性について、驚くべき説得力をもって語り…

覚え書:「くらしの明日 私の社会保障論 進取の精神と柔軟さを=湯浅誠」、『毎日新聞』2014年04月16日(水)付。

- くらしの明日 私の社会保障論 進取の精神と柔軟さを 人財開発の必須事項湯浅誠 社会活動家 4月から法政大学の教授に就任した。所属は現代福祉学部。 法政大は「自由と進歩」、現代福祉学部は「Well-Being(健康で幸せな暮らし)の実現」を理念に掲げる。…

覚え書:「特定秘密保護法に言いたい:患者情報、提供義務に反対−−精神科医・富田三樹生さん」、『毎日新聞』2014年04月11日(金)付。

- 特定秘密保護法に言いたい:患者情報、提供義務に反対−−精神科医・富田三樹生さん 毎日新聞 2014年04月11日 東京朝刊 ◇富田三樹生さん(70) 特定秘密を扱うことのできる人は「適性評価」と呼ばれる身辺調査で政府に選ばれる。調査項目は「薬物の乱用」「…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『ヤンキー化する日本』=斎藤環・著」、『毎日新聞』2014年04月13日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『ヤンキー化する日本』=斎藤環・著 毎日新聞 2014年04月13日 東京朝刊 (角川oneテーマ21・864円) 「ヤンキー」は今の日本の傾向を理解するのに必須のキーワードだが、どれくらい認知されているだろう。 定義は明快−−バッドセ…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『天皇と葬儀 日本人の死生観』=井上亮・著」、『毎日新聞』2014年04月13日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『天皇と葬儀 日本人の死生観』=井上亮・著 毎日新聞 2014年04月13日 東京朝刊 (新潮選書・1728円) 天皇、皇后両陛下の葬儀についての要望が昨年11月、明らかになった。陵の敷地面積を小さくし、400年以上途絶えていた火葬を…

覚え書:「今週の本棚:中島京子・評 『あるときの物語 上・下』=ルース・オゼキ著」、『毎日新聞』2014年04月13日(日)付。

- 今週の本棚:中島京子・評 『あるときの物語 上・下』=ルース・オゼキ著 毎日新聞 2014年04月13日 東京朝刊 (早川書房・各1836円) ◇凄絶な現代社会に届く時空を越えた祈り ルース・オゼキは日系アメリカ人の作家で、その作品はしばしば日本を舞台に…

病院日記:生産性・合理性を規準にした時間とは対極の時間の「流れ」

今週で精神科勤務、2週間目をクリア。なんとなく仕事のペースをつかみ、やっと看護師さんや入院している方の名前も覚え、あちらさんからも「氏家さん」と呼んでもらえるようになったのだけど、ほんと、神経内科と違ってじっくり丁寧に仕事ができる。そして…

覚え書:「ひと:井上寿一さん=学習院大学長に就任」、『毎日新聞』2014年04月11日(金)付。

- ひと:井上寿一さん=学習院大学長に就任 毎日新聞 2014年04月11日 東京朝刊学習院大学長に就任した井上寿一さん=矢頭智剛撮影 ◇井上寿一(いのうえ・としかず)さん(57) 候補3人の中から12代目の学長に選ばれ、今月、就任した。教授らによる他薦制…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『オオカミが日本を救う!』=丸山直樹・編著」、『毎日新聞』2014年04月13日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『オオカミが日本を救う!』=丸山直樹・編著 毎日新聞 2014年04月13日 東京朝刊 (白水社・2484円) 刺激的な書名である。編著者は東京農工大名誉教授。明治時代に牧畜などに害があるとして駆除、絶滅したオオカミを復活させれば、…

覚え書:「今週の本棚・本と人:『官邸危機』 著者・松本健一さん」、『毎日新聞』2014年04月13日(日)付。

- 今週の本棚・本と人:『官邸危機』 著者・松本健一さん 毎日新聞 2014年04月13日 東京朝刊 (ちくま新書・950円) ◇リアルな政治を見た記録??松本健一(まつもと・けんいち)さん 思想家、評論家、大学教授……さまざまな肩書を持つ著者はかつて民主党に請…

覚え書:「今週の本棚:岩間陽子・評 『フランスの肖像』=ミシェル・ヴィノック著」、『毎日新聞』2014年04月13日(日)付。

- 今週の本棚:岩間陽子・評 『フランスの肖像』=ミシェル・ヴィノック著 毎日新聞 2014年04月13日 東京朝刊 (吉田書店・3456円) ◇「なぜ、どうして?」が解きほぐされる快感 幼児と暮らすと、「なぜ、どうして?」の集中砲火にあい続ける。「なんでそ…

覚え書:「保阪正康の昭和史のかたち [戦時下にみる為政者の精神構造]本来の日本文化からの逸脱」、『毎日新聞』2014年04月12日(土)付。

- 保阪正康の昭和史のかたち [戦時下にみる為政者の精神構造] 本来の日本文化からの逸脱 太平洋戦争が終わってから69年、来年は70年になるが、節目の年に向けてこの戦争を総括しようとの動きがそろそろ始まっている。私のもとにも来年を目ざして書き下…

覚え書:「発言 対話こそ道徳教育だ=河野哲也」、『毎日新聞』2014年04月10日(木)付。

- 発言 対話こそ道徳教育だ 河野哲也 立教大教授 小中学校の道徳教育を「特別の教科」に格上げしようとする動きがある。文部科学省によれば、道徳教育は、「児童生徒が道徳的価値について自ら考え、実際に行動できるようになる」ことを狙いとする。そのため…

覚え書:「今週の本棚・この3冊:アジアの文学作品=中沢けい・選」、『毎日新聞』2014年04月13日(日)付。

- 今週の本棚・この3冊:アジアの文学作品=中沢けい・選 毎日新聞 2014年04月13日 東京朝刊 <1>赤い高粱(莫言著、井口晃訳/岩波現代文庫/1123円) <2>台湾海峡一九四九(龍應台著、天野健太郎訳/白水社/3024円) <3>世界の果て、彼女…

覚え書:「今週の本棚:湯川豊・評 『翻訳教育』=野崎歓・著」、『毎日新聞』2014年04月13日(日)付。

- 今週の本棚:湯川豊・評 『翻訳教育』=野崎歓・著 毎日新聞 2014年04月13日 東京朝刊 (河出書房新社・1944円) ◇花を蘇生させ、生命をよみがえらせる術 家を出て松の生い茂った林を抜けると、砂浜とその向うに海がひろがっている。生活のなかでつねに…

覚え書:「今週の本棚:大竹文雄・評 『ドーナツを穴だけ残して食べる方法』=大阪大学ショセキカプロジェクト・編」、『毎日新聞』2014年04月13日(日)付。

- 今週の本棚:大竹文雄・評 『ドーナツを穴だけ残して食べる方法』=大阪大学ショセキカプロジェクト・編 毎日新聞 2014年04月13日 東京朝刊 (大阪大学出版会・1620円) ◇答えが分からない問題の解、求める 「ドーナツを穴だけ残して食べる方法を考えて…

日記:「『大切な遍路道』を朝鮮人の手から守りましょう」こそ、空海の精神、そして仏教の精神、そしてもっといえば、宗教とは全く対極の立場

日本仏教の現状に私は懐疑的であるし、大戦下において一部の密教僧侶のルーズベルト呪詛などというソレは確かに噴飯ものだけど、インドで誕生し、中国・朝鮮半島を経て日本へ伝来した三国仏教史としての日本的展開(文化内開花)を考えるならば、その直因は…

覚え書:「Listening:<そこが聞きたい>公共放送の役割 グレッグ・ダイク氏」、『毎日新聞』2014年04月09日(水)付。

- Listening:<そこが聞きたい>公共放送の役割 グレッグ・ダイク氏 2014年04月09日 拡大写真 ◇政府の監視、最重要−−元BBC社長、グレッグ・ダイク氏 NHK会長の発言を機に、政府と公共放送の関係に関心が高まっている。イラク戦争開戦を巡る報…

覚え書:「師父の遺言 [著]松井今朝子」、『朝日新聞』2014年04月06日(日)付。

- 師父の遺言 [著]松井今朝子 [掲載]2014年04月06日 [ジャンル]人文 ノンフィクション・評伝 著者は、歌舞伎と縁の深い京都の料亭の家に育った直木賞作家。自身の起伏に富んだ来し方を振り返りつつ、波乱の振り幅がさらに大きかった師、武智鉄二の晩年を「…

覚え書:「ジャン=ジャック・ルソーの政治哲学―一般意志・人民主権・共和国 [著]ブリュノ・ベルナルディ [評者]杉田敦(政治学者・法政大学教授)」、『朝日新聞』2014年04月06日(日)付。

- ジャン=ジャック・ルソーの政治哲学―一般意志・人民主権・共和国 [著]ブリュノ・ベルナルディ [評者]杉田敦(政治学者・法政大学教授) [掲載]2014年04月06日 [ジャンル]政治 社会 ■意外なほど現代的な思想家 フランス革命の源流としてのルソー。こうした…

覚え書:「私の方丈記 [著]三木卓 [評者]本郷和人(東京大学教授・日本中世史)」、『朝日新聞』2014年04月06日(日)付。

- 私の方丈記 [著]三木卓 [評者]本郷和人(東京大学教授・日本中世史) [掲載]2014年04月06日 [ジャンル]歴史 人文 ■長明の感慨に重ねて想いつづる 世の中はなかなか変えられない。戦争は悪だと皆が心底憎らしく感じているのに、世界の各所で争いが続き、罪…

覚え書:「発言 海外から 『謝罪の時代』直視せよ=キャロル・グラック」、『毎日新聞』2014年04月09日(水)付。

- 発言 海外から 「謝罪の時代」直視せよ キャロル・グラック コロンビア大学教授(日本近現代史) 歴史問題、特に20世紀に起きた問題を今も抱えるのは日本だけではない。国際社会には、国家が過去とどう向き合うかについての規範がある。第二次大戦後に発…