2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「今週の本棚:五味文彦・評 『江戸絵画の非常識』=安村敏信・著」、『毎日新聞』2013年04月07日(日)付。

- 今週の本棚:五味文彦・評 『江戸絵画の非常識』=安村敏信・著 毎日新聞 2013年04月07日 東京朝刊 (敬文舎・2940円) ◇十三の「常識」を越えて生み出された入門編 常識は難しい。常識を知らねば、知識不足が指摘されよう。しかし常識に囚(とら)われ…

覚え書:「今週の本棚:中村桂子・評 『われらはチンパンジーにあらず』=ジェレミー・テイラー著」、『毎日新聞』2013年04月07日(日)付。

- 今週の本棚:中村桂子・評 『われらはチンパンジーにあらず』=ジェレミー・テイラー著 毎日新聞 2013年04月07日 東京朝刊 (新曜社・4410円) ◇ヒトを特徴づけるものとは何か ヒトゲノム(細胞核内のDNAのすべて)とチンパンジーゲノムでは、一・六…

覚え書:「ひと:バラック・クシュナーさん=ケンブリッジ大の『ラーメン先生』」、『毎日新聞』2013年04月05日(金)付。

- ひと:バラック・クシュナーさん=ケンブリッジ大の「ラーメン先生」 毎日新聞 2013年04月05日 東京朝刊 ◇バラック・クシュナー(Barak Kushner)さん(44) 米国の名門プリンストン大で第二次世界大戦中の宣伝活動を研究し、博士号をとった…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『虚構内存在』=藤田直哉・著」、『毎日新聞』2013年04月07日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『虚構内存在』=藤田直哉・著 毎日新聞 2013年04月07日 東京朝刊 (作品社・2520円) 2000年代に「若手論壇」と呼ばれた一連の動きに影響された、より若い世代による長編評論。著者初の単著で、SF作家の大御所、筒井康隆を論…

覚え書:「今週の本棚:小島ゆかり・評 『日本の恋の歌−貴公子たちの恋』『日本の恋の歌−恋する黒髪』=馬場あき子・著」、『毎日新聞』2013年04月07日(日)付。

- 今週の本棚:小島ゆかり・評 『日本の恋の歌−貴公子たちの恋』『日本の恋の歌−恋する黒髪』=馬場あき子・著 毎日新聞 2013年04月07日 東京朝刊 (角川学芸出版・各1680円) ◇襞深くなつかしい“人の心”に立ち返る 月刊誌『短歌』(角川学芸出版)に全七…

病院日記(1) よりそう言葉について

病院でバイトしはじめまして一週間になりましたので、その印象録をひとつ。コミュニケーションの問題についてです。 ※ディベート等は割愛します。世の中には、話題や趣味を共有することに喜びを見いだす、井戸端会議のような「会話」というものがあります。…

覚え書:「書評:『ジャン=ジャック・ルソーと音楽』 海老澤敏著 評・岡田温司」、『読売新聞』2013年03月24日(日)付。

- 『ジャン=ジャック・ルソーと音楽』 海老澤敏著評・岡田温司(西洋美術史家・京都大教授) 「ルソーはまず音楽家だった」、モーツァルト研究の第一人者でもある著者の年来の揺るぎない確信である。18世紀フランスを代表する大思想家で、『エミール』や…

覚え書:「書評:『アップダイクと私――アップダイク・エッセイ傑作選』 ジョン・アップダイク著 評・尾崎真理子」、『読売新聞』2013年03月24日(日)付。

- 『アップダイクと私――アップダイク・エッセイ傑作選』 ジョン・アップダイク著評・尾崎真理子(本社編集委員) その生涯と文学の神髄 1970年代、アメリカの生活をこの人から教わった。それなりに長い読者でいたけれど、この本によって初めて対面できた…

書評:S.グリーンブラット(河野純治訳)『一四一七年、その一冊が全てを変えた』柏書房、2012年。

S.グリーンブラット『一四一七年、その一冊が全てを変えた』柏書房、読了。ルネサンス黎明期のイタリア。主人公はポッジョ・ブラッチョリーニ。教皇庁祐筆の人文主義「ブックハンター」の物語。歴史を変えるのは活版印刷でもガリレオでもない。古代ローマ…

覚え書:「書評:『生命とは何だろう?』 長沼毅著 評・畠山重篤」、『読売新聞』2013年03月24日(日)付。

- 『生命とは何だろう?』 長沼毅著評・畠山重篤(カキ養殖業) 幼稚園児だったある日、著者はすべり台の上からすべり降りて着地した時、“自分はどこから来てどこへ行くのだろう”と考えたというから、天才的な頭脳の持ち主なのだろう。 しかし、研究室に閉じ…

覚え書:「書評:『冬の旅』 辻原登著 評・角田光代」、『読売新聞』2013年03月24日(日)付。

- 『冬の旅』 辻原登著評・角田光代(作家) 絶対的宿命の中の生 不幸になろうと望む人はいない。目の前に二つの道があるとき、その先に幸福があると思えるほうを、人は選ぶ。――いや、そうなのだろうか? 私たちに選ぶことなど許されているのだろうか? この…

キャンパスの花々

このところ、ものすごく忙しく、なかなか更新できずすいません。 先週の金曜から授業も始まりましたの、キャンパスの花々でもひとつ。

覚え書:「書評:孤独な天使たち [著]ニッコロ・アンマニーティ [評者]楊逸」、『朝日新聞』2013年03月31日(日)付。

- 孤独な天使たち [著]ニッコロ・アンマニーティ [評者]楊逸(作家) [掲載]2013年03月31日 ■ぶつかりあう姉弟はやがて 他人に共感できず、「自己愛性人格障害」と診断された14歳の少年、ロレンツォは、学校で仲間に恵まれず、孤独な日々を過ごしていた。し…

覚え書:「書評:蟠桃の夢―天下は天下の天下なり [著]木村剛久 [評者]出久根達郎」、『朝日新聞』2013年03月31日(日)付。

- 蟠桃の夢―天下は天下の天下なり [著]木村剛久 [評者]出久根達郎(作家) [掲載]2013年03月31日 ■難解な思想書を解説する 帯の背に、「山片蟠桃(やまがたばんとう)の生涯」とある。そうに違いないが、普通の伝記と思って読むと面くらうだろう。主人公の顔形…

覚え書:「書評:カールシュタイン城夜話 [著]フランティシェク・クプカ [評者]松永美穂」、『朝日新聞』2013年03月31日(日)付。

- カールシュタイン城夜話 [著]フランティシェク・クプカ [評者]松永美穂(早稲田大学教授・ドイツ文学) [掲載]2013年03月31日 [ジャンル]歴史 文芸 ■チェコ宮廷、王と側近らの七夜 カレル四世といえば、14世紀後半の神聖ローマ皇帝で、ボヘミア王、ドイツ…

覚え書:「書評:森鴎外―日本はまだ普請中だ [著]小堀桂一郎 [評者]荒俣宏」、『朝日新聞』2013年03月31日(日)付。

- 森鴎外―日本はまだ普請中だ [著]小堀桂一郎 [評者]荒俣宏(作家) [掲載]2013年03月31日 [ジャンル]ノンフィクション・評伝 ■破格の人間語る、700ページの「史伝」 取り扱われた森鴎外の事績が膨大に過ぎたのか、それとも著者の側で書くべき材料が溢(あ…

覚え書:「書評:危機の憲法学 [著]奥平康弘 [編]樋口陽一 [評者]上丸洋一」、『朝日新聞』2013年03月31日(日)付。

- 危機の憲法学 [著]奥平康弘 [編]樋口陽一 [評者]上丸洋一(本社編集委員) [掲載]2013年03月31日 [ジャンル]政治 ■憲法の対応力を理論的に検討 東日本大震災の発生から2カ月近くたった5月3日の憲法記念日、東京都内で開かれた改憲派の集会に出向いた。そ…

覚え書:「書評:インフォメーション 情報技術の人類史 [著]ジェイムズ・グリック [評者]山形浩生」、『朝日新聞』2013年03月31日(日)付。

- インフォメーション 情報技術の人類史 [著]ジェイムズ・グリック [評者]山形浩生(評論家) [掲載]2013年03月31日 [ジャンル]人文 ■人間とは何か、皮肉に悲しげに 人は常に情報に支配されてきた。遺伝子に刻まれた情報がぼくたちのあり方を規定し、情報の扱…

研究ノート:南原繁と吉野作造

- (2)人間人格と自由の精神 南原思想の現代的意味を尋ねるならば、その一つは何と言っても「人間人格の自由」「良心の自由」の根拠、神的な根拠を語って、それによって実践的に生きたことでしょう。その「良心の自由」は、彼にとっては人間性に生得的なも…

覚え書:「書評:児玉誉士夫 巨魁の昭和史 [著]有馬哲夫 [評者]後藤正治」、『朝日新聞』2013年03月31日(日)付。

- 児玉誉士夫 巨魁の昭和史 [著]有馬哲夫 [評者]後藤正治(ノンフィクション作家) [掲載]2013年03月31日 [ジャンル]ノンフィクション・評伝 ■米国公文書から足跡を探る 右翼、黒幕、政商……児玉誉士夫に載せられてきた形容である。ロッキード事件の被告となり…

覚え書:「書評:学問は現実にいかに関わるか [著]三谷太一郎」、『朝日新聞2013年03月31日(日)付。

- 学問は現実にいかに関わるか [著]三谷太一郎 [掲載]2013年03月31日 [ジャンル]教育 日本近代政治史の研究者が、福沢諭吉、吉野作造、大山郁夫、蝋山政道、丸山眞男らを例に、学問と現実の関わりを考えた。福沢は、高い水準の「学問」を担う人間に「人望」…

覚え書:「今週の本棚:沼野充義・評 『もうひとつの街』=ミハル・アイヴァス著「、『毎日新聞』2013年03月31日(日)付。

- 今週の本棚:沼野充義・評 『もうひとつの街』=ミハル・アイヴァス著 毎日新聞 2013年03月31日 東京朝刊 (河出書房新社・1995円) ◇中欧の荒々しい想像力が躍動する活劇風奇想譚 中欧から鮮やかな文学の贈り物が届いた。その名も『もうひとつの街』。…

覚え書:「みんなの広場 指導での罵声や暴力やめて」、『毎日新聞』2013年04月03日(水)付。

- みんなの広場 指導での罵声や暴力やめて 主婦 72(福岡市東区) 近所にある2カ所の公園では、土日は朝から小学生がそろいのユニホームで、野球やサッカーに余念がない。子供たちの頑張る姿が可愛いくて、買い物途中にそばを通ると時々足を止めて見学する…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『幻の野蒜築港 明治初頭、東北開発の夢』=西脇千瀬・著」、『毎日新聞』2013年03月31日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『幻の野蒜築港 明治初頭、東北開発の夢』=西脇千瀬・著 毎日新聞 2013年03月31日 東京朝刊 (藤原書店・2940円) 明治初頭の東北に国際的な貿易港を造る計画があったことをどれだけの人が知っているだろう。宮城県出身の地域社会史…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『知的創造の技術』=赤祖父俊一・著」、『毎日新聞』2013年03月31日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『知的創造の技術』=赤祖父俊一・著 毎日新聞 2013年03月31日 東京朝刊 (日経プレミアシリーズ・893円) 著者は、オーロラ研究の権威として知られる米アラスカ大名誉教授。競争の激しい米国に半世紀以上、身を置いた経験から、研究…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『理想だらけの戦時下日本』=井上寿一・著」、『毎日新聞』2013年03月31日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『理想だらけの戦時下日本』=井上寿一・著 毎日新聞 2013年03月31日 東京朝刊 (ちくま新書・882円) 戦前、戦中の時代状況を猛烈な勢いで書き続けている著者の今年度4冊目となる単著。「国民精神総動員運動」、略して精動運動の通…

おどろきの神経内科・外科神学

4月1日の新年度より、看護助手の仕事をはじめました。昨日で2日目。 神経内科・外科の担当ですが、まさに患者さんの入院生活を清潔・快適に保ち、医師・看護士がスムーズに仕事ができるように「準備の準備」をする仕事といえばいいでしょうか。医療の世界…

覚え書:「今週の本棚:富山太佳夫・評 『文学におけるマニエリスム』=グスタフ・ルネ・ホッケ著」、『毎日新聞』2013年03月31日(日)付。

- 今週の本棚:富山太佳夫・評 『文学におけるマニエリスム』=グスタフ・ルネ・ホッケ著 毎日新聞 2013年03月31日 東京朝刊 (平凡社ライブラリー・2310円) ◇精神史の「地下」に文化現象の謎を求めて 大学紛争の時期をはさむ今から四〇数年前のことであ…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『ポツダム宣言と軍国日本』=古川隆久・著」、『毎日新聞』2013年03月31日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『ポツダム宣言と軍国日本』=古川隆久・著 毎日新聞 2013年03月31日 東京朝刊 (吉川弘文館・2730円) 「敗者の日本史」シリーズ(全20巻)の一冊。1945年の敗戦で、大日本帝国は崩壊した。なぜ、あのような愚かな戦争に行き…

覚え書:「みんなの広場 尊敬や信頼 感じられぬ橋下氏」、『毎日新聞』2013年04月01日(月)付。

- みんなの広場 尊敬や信頼 感じられぬ橋下氏 無職 68(大阪府熊取町) 大阪市が昨年2月、全職員を対象に行った政治・組合運動に関するアンケートについて、大阪府労働委員会は「不当労働に当たる」と認定したことを受け、その日の午前中に橋下徹視聴は謝…