日本の戦争
- 戦争「物語化」への危惧 実態を知り本当の鎮魂を 寄稿 笠原十九司(都留文化大名誉教授・日中関係史、中国近現代史) 「いとしい我が子や妻を思い、残していく父、母に幸多かれ、ふるさとの山河よ、緑なせと念じつつ、尊い命を捧げられた、あなた方の犠牲…
『世界』(岩波書店)2月号掲載の「『慰安婦』問題 『日本の名誉回復』には何が必要なのか」(R・ツェルナー・ボン大学)読む。歪んだ問題の所在と日本社会の自己認識と国際社会の理解との乖離を、わずか6頁でその要点をまとめた寄稿。安倍首相の悲願はむし…
- わたしの争点:2014衆院選/9止 「在日」ありのままに誇り 日韓修復、互いを認めて 毎日新聞 2014年12月12日 東京朝刊「在日の視点は大切」と語る作家の深沢潮さん=東京都渋谷区で、内藤絵美撮影 主要政党の公約で東アジア各国との関係にどう言及? …
小島毅『増補 靖国史観』ちくま学芸文庫、読了。天皇中心の日本国家を前提し、内戦の勝者・薩長の立場から近代を捉えるご都合主義の「靖国史観」、これまで外在的批判は多数あったが、本書は「日本思想史を読みなおす」(副題)ことで、思想史的に内在的に批…
- 論壇時評:孤独な本 記憶の主人になるために 作家・高橋源一郎 2014年11月27日 (写真キャプション)高橋源一郎さん=小玉重隆撮影 去年、韓国で出版され、「元慰安婦の方たちの名誉を毀損(きそん)した」として、提訴・告訴された、朴裕河(パクユハ)の…
- 特集ワイド:解散に寄せて 作家・高村薫さん 投票は有権者の「意地」 毎日新聞 2014年11月21日 東京夕刊高村薫さん=大阪府吹田市で、宮武祐希撮影集団的自衛権の行使容認に反対し首相官邸前でデモをする人々。安倍政権の2年で「国のかたち」は大きく変わ…
「サンデー毎日」今週号は、スクープ「ヘイトスピーチ神社の過激暴言」を掲載しました。国際社会からも注視される日本のヘイトスピーチ(憎悪表現)問題。本誌は、世界遺産に登録されている神社の宮司さんが、ブログでたびたび過激発言をしていたことをキャ…
石井光太『浮浪児1945− 戦争が生んだ子供たち』新潮社、読了。起点の東京大空襲から平成までーー。先の戦争で家族を失い浮浪児となった子供たち。その実像を、記録資料やすでに高齢者となったかつての浮浪児百人以上の聞き取りから迫っていく力作 「終戦から…
- 村上春樹さん:単独インタビュー 「孤絶」超え、理想主義へ 毎日新聞 2014年11月03日 作家の村上春樹さんが、5年ぶりに本紙の単独インタビューに応じた。1979年のデビューから35年。創作活動や海外での読まれ方、現代における文学の役割まで、幅広い…
樋口直人『日本型排外主義 在特会・外国人参政権・東アジア地政学』名古屋大学出版会、読了。果たしてフラストレーションやルサンチマンといった社会不安だけが日本の排外主義の動機となっているのか。本書は先行研究を踏まえ、著者自身の聞き取り調査も加え…
- 読書 人は時代といかに向き合うか 三谷太一郎 著永遠なるものを射程に収める 政治史の大家が「時代と向き合い歴史を学ぼうとするすべての人々」に贈る歴史との対話−−近代日本の軌跡をたどる本論集は、さながら考えるヒントの玉手箱だ。 近代日本の歩みとは…
- 2 着実に成果を出してきた修正主義者 有田 在日差別は残念ながら日本社会にずっと続いてきました。八〇年代以降日本に居住する外国人が増え、社会の構造変化に伴って、多様性や多文化共生という方向へ進化していくはずだった。ところがそういう方向には向…
- 内外メディア、反応に温度差 閣僚が在特会元幹部と写真 2014年10月8日日本外国特派員協会で開かれた山谷氏の会見 (C)FCCJ 安倍内閣の新閣僚や自民党幹部が「在日特権を許さない市民の会」(在特会)などの関係者と写真に写っていたことが相次いで発…
- Listening:<朝日新聞>慰安婦・吉田調書問題 新聞への信頼回復、外国人記者に聞く 2014年10月06日 従軍慰安婦や東京電力福島第1原発の報道をめぐって朝日新聞が謝罪した後も、報道機関の在り方を問う議論がやまない。こうした嵐のような状況は…
- 耕論 ヘイトスピーチへの処方箋 樋口直人さん、師岡康子さん、阪口正二郎さん 2014年10月2日 全国に広がるヘイトスピーチ(憎悪表現)。今夏、国連の二つの機関が相次いで日本政府に対処を求めた。だが、法規制には慎重論もある。どんな処方箋(せん)が必…
- 排外主義の悪循環を超えて テッサ・モーリス=スズキ「日本を再発明する」 2014年9月30日 日本や東北アジアの近現代史研究で知られる、オーストラリア国立大学のテッサ・モーリス=スズキ教授。今年邦訳が出た『日本を再発明する』では、個々人が国境とい…
- 読書 宗教とグローバル市民社会 ロバート・N・ベラー、島薗進、奥村隆編偏狭な国家主義への憂慮 一昨年秋、宗教社会学の巨人ロバート・ベラーは85歳の恒例にもかかわらず来日し、立教大学などで精力的に講演した。本書は、その講演・シンポジウムの内容…
- 千の証言:軍国エリート少年、キリスト教の道究める 手のぬくもり、しみた 賀川豊彦に見いだされ 毎日新聞 2014年09月23日 東京朝刊(写真キャプション)キリスト教に出会った日々を振り返る大木さん=東京都北区の自宅で、山田大輔撮影 東京陸軍幼年学校の…
- 発信箱:米倉斉加年さん=落合博(論説委員) 毎日新聞 2014年09月18日 「グラバーの息子」は英国人の父と日本人の母を持ち、長崎で生まれ育った倉場富三郎(英名トーマス・アルバート・グラバー)の生涯を描いた演劇作品で、米倉斉加年(よねくら・まさか…
- みんなの広場 国民馴致策でないといえるか 無職 46(福島県小野町) 地元議会を傍聴して驚いた。「女性消防隊」「少年消防隊」なるものの計画があるという。自発意思の体裁を取るが、行政区ごとに人数割りがあり、実質的強制だ。 この田舎町が単独で発案可…
- 豪、国軍600人を派遣へ 「イスラム国」攻撃準備 スバ(フィジー首都)=郷富佐子 オーストラリアのアボット首相は14日、イラクやシリアで勢力を広げる過激派組織「イスラム国」への攻撃を準備するため、豪国軍から計600人の人員や戦闘機などをアラ…
- みんなの広場 政府の慰安婦対応は日本の恥 無職 72(東京都小平市) 菅義偉官房長官は、国連人権委員会が従軍慰安婦に関して謝罪と賠償を勧告した報告書に対し「国際社会で誤解が生じている。政府の立場と取り組みをこれまで以上に説明してきたい」と述べ…
- 米ユダヤ系団体:高市氏ら写真、対応に不満表明 毎日新聞 2014年09月11日 東京朝刊 【ワシントン和田浩明】高市早苗総務相ら自民党の国会議員3人がナチス・ドイツへの共鳴をうたう極右団体の男性代表と撮影した写真が、団体のホームページに掲載されていた…
- みんなの広場 「おもてなし」が疑われる 会社員 46(東京都品川区) 不動産関係の仕事をしていますが、取引先の不動産会社を訪ねた際、耳を疑うことがありました。そこはいわゆる町の不動産屋さんで、社長と雑談していると、女性の2人連れが来店しまし…
- 発言 解釈改憲許さぬ「国民意思」を 山中光茂 三重県松阪市長 安倍内閣は7月1日、集団的自衛権行使を可能とする憲法解釈の変更を閣議決定した。日本国憲法が「国際紛争を解決する手段」としての戦争と武力の行使を放棄したことに対する明白な違反である…
- 安倍政治どうですか:/1 平和主義を破った=藤井裕久・元財務相 毎日新聞 2014年08月14日 東京朝刊=藤井達也撮影拡大写真 ◇藤井裕久・元財務相(82) −−安倍晋三首相の政権運営をどう評価しますか。 ◆歴史観が偏り過ぎていることと、金をばらまけば経…
- 特集ワイド:この国で確かにあったこと・2014年夏/5 最近、兵士の夢を見る−−漫画家・水木しげるさん 毎日新聞 2014年08月13日 東京夕刊 ◇命懸けで合流した部隊で「死ね!」こみあげた怒り−−水木しげるさん(92)水木しげるさん=竹内紀臣撮影 「最…
- 防衛省:有事の隊員輸送、民間船員も戦地に 予備自衛官として、検討 フェリー2隻借り上げ 毎日新聞 2014年08月03日 東京朝刊 尖閣諸島を含む南西諸島の有事の際、自衛隊員を戦闘地域まで運ぶために民間フェリーの船員を予備自衛官とし、現地まで運航させる…
- 天心にあっては、美(そしてそれとほとんど同義の宗教)が最大の価値であり、文明はこの普遍的価値を実現するための手段である。美は人間の本性に根ざすから、西欧だけが独占すべきではない[竹内 一九九三:三二九] 竹内の見るところ、アジア主義は岡倉…
- 平和のとなりで:/1(その1) 1960年代、日本人が米軍に雇われ ベトナム戦地へ1000人超 毎日新聞 2014年08月04日 東京朝刊 (写真キャプション)狩俣光永さんら日本人24人が乗り組んだ米軍タグボート=狩俣さん提供 平和のとなりで:/1(その…