権力論

覚え書:「くらしの明日 私の社会保障論 平和のための戦争=湯浅誠」、『朝日新聞』2015年04月29日(水)付。

- くらしの明日 私の社会保障論 平和のための戦争 自衛隊海外派遣へ新法案湯浅誠 社会活動家 象徴的なネーミングだと思った。 「国際平和支援法」のことだ。内容は、有事の際に米国等に後方支援を行うこと。要は、空爆するための戦闘機が飛び立つ空母に弾薬…

日記:関東大震災時の朝鮮人虐殺のトリガーとなった要因

- 関東大震災時の虐殺 二三(大正一二)年九月一日、関東地方を襲った大地震とそれによる大火災の中で、数多くの朝鮮人が日本の軍隊・警察、さらには日本人自警団などによって虐殺される事態が生じた。「朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだ」「爆弾を持って襲撃し…

覚え書:「こちら特報部:歴史修正主義の教科書検定 政権の意向 侵食 広がる自主規制」『東京新聞』2015年04月16日(木)付。

- こちら特報部歴史修正主義の教科書検定政権の意向 侵食広がる自主規制 関東大震災朝鮮人虐殺 「殺害は数千人」→「数に通説ない」アイヌ差別の旧土人法 土地「取り上げ」→「あたえ」沖縄戦住民虐殺 スパイ扱い「殺害」→「処罰」 (写真キャプション)清水書…

覚え書:「ニュースの追跡:安倍政権の意に添わぬ 海外メディア・識者 『政府から圧力』相次ぐ告白」、『東京新聞』2015年04月14日(火)付。

- ニュースの追跡 安倍政権の意に添わぬ 海外のメディア・識者 「政府から圧力」相次ぐ告発特派員記事で本社へ抗議 識者「信用できない」耳打ち(写真キャプション)日本外国特派員協会の機関誌「NUMBER1 SHIMBUN」最新号。ゲルミス記者の記事が掲載されてい…

日記:「私にも言論の自由がある」と居直り、異論排する安倍首相と不愉快な仲間たちの手口はまさに「ファシスト」

『朝日新聞』(2015年4月18日付)での報道「自民、異例の議事録修正要求 福島氏の『戦争法案』発言」に驚いてしまった。政府が提出を目指す安全保障関連法案を参院予算委員会で福島瑞穂氏(社民党)が「戦争法案」だと述べたことに対する難癖以上の圧力でし…

覚え書:「松尾貴史のちょっと違和感 『粛々と進めるだけ』 『問答無用』と権力を使う不快さ」、『毎日新聞』2015年04月12日(日)付(日曜版・日曜くらぶ)。

- 松尾貴史のちょっと違和感 「粛々と進めるだけ」 「問答無用」と権力を使う不快さ 沖縄県の翁長雄志知事が再三再四、いやもっと呼びかけていただろうか、とにかくなかなか実現させなかった会談にやっとの事で菅義偉官房長官が応えたようだ。しかし、やはり…

日記:単に同情心とか感受性の鋭敏さとかに帰して片づけきれない、人間性の本然の成り立ちに根ざした深い平衡感覚(シモーヌ・ヴェイユ)

- シモーヌ・ヴェイユの伝記については、現在では日本語で書き下ろされたものも何冊かあり(巻末文献表参照)、リースやダヴィなど外国の研究書の翻訳も出版されて、この国の人々にもだいぶ知られるようになったが、それらのどの本にも好んで引用されている…

覚え書:「保阪正康の昭和史のかたち [八紘一宇]『世界支配』正当化の理念」、『毎日新聞』2015年04月11日(土)付。

- 保阪正康の昭和史のかたち[八紘一宇] 「世界支配」正当化の理念 いささかでも昭和史に関心をもっていれば、「八紘一宇」という語にふれると、瞬時にして2、3の史実には思い至る。国会でこうした語が吐かれたと知ったとき、まさか今は昭和10年代では…

覚え書:「全教科書に竹島・尖閣 中学社会科 初の『政府見解尊重』検定」、『東京新聞』2015年04月07日(火)付。

白を黒といい、戦争こそ平和と時勢に触れて右顧左眄するのが政府見解。だからこそ、教育や学問は、政府と一定の距離を置き、よき批判軸として機能しなくては市民社会は成立しない。教育基本法を改悪したのは第1次安倍政権。ほんま、安倍政権はろくなことをし…

覚え書:「こちら特報部 『江戸しぐさ』史料の裏付けなし 伝統を隠れみの 『科学軽視危うい』」、『東京新聞』2015年04月06日(月)付。

- こちら特報部 『江戸しぐさ』 史料の裏付けなし 国や自治体がもてはやす 道徳の教材で学ばせる(写真キャプション)江戸しぐさを紹介する張り紙=東京都内の小学校で 「江戸しぐさ」なるものが、小学校の道徳教育や自治体の市民講座でもてはやされている。…

覚え書:「SPORTS×LIFE:国家主義と人種差別」、『毎日新聞』2015年03月31日(火)付。

- SPORTS×LIFE:国家主義と人種差別 横断幕問題1年 浦和、意識向上励む 毎日新聞 2015年03月31日 東京朝刊(写真キャプション)浦和レッズの試合前、差別撲滅宣言の署名をするサポーター スポーツを取り巻くさまざまな話題を取り上げる特集「SP…

覚え書:「野坂昭如の『七転び八起き』 第200回『思考停止』70年 命の危機 敗戦から学べ」、『毎日新聞』2015年03月24日(火)付。

- 野坂昭如の「七転び八起き」 第200回「思考停止」70年 命の危機 敗戦から学べ(写真キャプション)「戦争は気づいた時にははじまっている」 たとえ無責任、出まかせといわれようが、物書きの端くれとなって以後、お上のあやかしに取り込まれてはいけ…

覚え書:「特集ワイド:続報真相 戦意発揚スローガン『八紘一宇』国会発言 問題視されない怖さ」、『毎日新聞』2015年03月27日(金)付夕刊。

- 特集ワイド:続報真相 戦意発揚スローガン「八紘一宇」国会発言 問題視されない怖さ 毎日新聞 2015年03月27日 東京夕刊 16日の参院予算委員会で、自民党の三原じゅん子議員が戦争遂行のスローガンに使われた言葉「八紘一宇(はっこういちう)」を肯定的に…

覚え書:「松尾貴史のちょっと違和感 『八紘一宇』持ち上げる与党銀 言葉のチョイスは生命線では」、『毎日新聞』2015年03月22日(日)付日曜版(日曜くらぶ)。

- 松尾貴史のちょっと違和感 「八紘一宇」持ち上げる与党議員 言葉のチョイスは生命線では 元女優の与党議員が、予算委員会で質問をしている様をぼんやりと見ていた。先日、新幹線からホームに降り立つ彼女と出くわしたばかりだった。その時にも感じたのだが…

日記:日蓮仏教系は八紘一宇国会発言に関して真摯に批判すべき

八紘一宇に関しては、日蓮仏教の人間は真摯に批判すべきだと思います。ご存じの通り八紘一宇の造語は田中智学に由来します。侵略戦争のスローガンとして実際に機能し、問題のある用語です。三原じゅん子代議士は、その経緯は「知っている」としながらも、も…

覚え書:「異議あり:松陰の『行動』への賛美、実は危うい 儒教思想を研究する小島毅さん」、『朝日新聞』2015年03月19日(木)付。

- 異議あり:松陰の「行動」への賛美、実は危うい 儒教思想を研究する小島毅さん 2015年03月19日(写真キャプション)小島毅さん=東京都文京区、西田裕樹撮影 今年の大河ドラマ「花燃ゆ」は、吉田松陰の松下村塾が舞台。安倍晋三首相も、地元・長州が生んだ…

日記:積極的平和主義を「後方支援」するのみならず歴史修正主義に積極的に荷担する公明党

残念ながら、昨日富山県議会で「慰安婦問題に関する適切な対応を求める意見書」が自民党、公明党などにより強行採択されました。日本会議系の武田慎一議員から提案説明、共産党の火爪弘子議員が反対討論しました。早速、抗議声明が出されています。 pic.twit…

覚え書:「ニュースQ3:『八紘一宇』戦時中のスローガンを国会でなぜ?」、『朝日新聞』2015年03月19日(土)付。

- ニュースQ3:「八紘一宇」戦時中のスローガンを国会でなぜ? 2015年03月19日(写真キャプション)「八紘一宇」について触れる自民党の三原じゅん子参院議員 「日本が建国以来、大切にしてきた価値観、八紘一宇(はっこういちう)」――。三原じゅん子・自…

覚え書:「こちら特報部 侵略戦争を正当化 八紘一宇国会質問」、『東京新聞』2015年03月19日(土)付。

- こちら特報部 侵略戦争を正当化 八紘一宇国会質問 戦後七十年の国会で、こうした言葉が飛び出すとは思いもしなかった。「八紘一宇」だ。自民党の三原じゅん子参院議員(五〇)が十六日、参院予算委員会で「日本が建国以来、大切にしてきた価値観」と紹介し…

日記:「紹介したい大切な価値観、八紘一宇」(三原じゅん子代議士)、ええと……「日本の理想を生かすために、一先ず此の国を葬って下さい」(矢内原忠雄)

参議院予算委員会にて三原じゅん子議員、皆様にご紹介したい言葉として「八紘一宇」だそうな。おいおい。— 氏家法雄 (@ujikenorio) 2015, 3月 16租税回避を防ぐ理念が八紘一宇ってお前なあ(´・_・`)— 氏家法雄 (@ujikenorio) 2015, 3月 16国会議員の劣化幼稚化…

覚え書:「戦争『物語化』への危惧 寄稿 笠原十九司」、『毎日新聞』2015年03月09日(月)付夕刊。

- 戦争「物語化」への危惧 実態を知り本当の鎮魂を 寄稿 笠原十九司(都留文化大名誉教授・日中関係史、中国近現代史) 「いとしい我が子や妻を思い、残していく父、母に幸多かれ、ふるさとの山河よ、緑なせと念じつつ、尊い命を捧げられた、あなた方の犠牲…

日記:の落とし穴−−魔術的機能

じしん……— 氏家法雄 (@ujikenorio) 2011, 3月 11 東日本大震災からちょうど4年経ちました。 現実に復旧したところもあれば、放置されているところもあったり、癒えた傷もあれば、直らぬ傷痕も残っています。人それぞれに言いたいこと、言いたくないことはた…

覚え書:「特集ワイド:菅原文太さんの『遺言』 失われたら、命は取り戻せない 有機農業、反戦、脱原発 根っこは同じ」、『毎日新聞』2014年12月17日(水)付夕刊。

- 特集ワイド:菅原文太さんの「遺言」 失われたら、命は取り戻せない 有機農業、反戦、脱原発 根っこは同じ 毎日新聞 2014年12月17日 東京夕刊 (写真キャプション)沖縄県知事選での応援演説が、菅原さんが公式な場に姿を現した最後となった=11月1日、…

日記:自らの言説を飾り立てるために死者を都合良く利用する有象無象たち

選挙期間中に、中山なりあき氏(次世代の党・落選)が次のようなツイートを投下していてぶったまげた。曰わく遊説中、高倉健さんの出身地中間市を通った。菅原文太さんも亡くなった。どちらも男臭さを売り物にしていたが、考え方は全く違った。健さんは文化…

病院日記:「生活の時間が止まる」ということ

ほんと、思うのは、言葉を大切にしない人間は人間をも大切にしないのだなあ、と。

覚え書:「マララさんのノーベル平和賞受賞演説<要旨>」、『朝日新聞』2014年12月11日(木)付。

- マララさんのノーベル平和賞受賞演説<要旨> 2014年12月11日 (写真キャプション)ノルウェー・オスロで10日、ノーベル平和賞のメダルを掲げるマララ・ユスフザイさん=AP 今年のノーベル平和賞に選ばれたパキスタンのマララ・ユスフザイさん(17)…

日記:マリオ・バルガス=リョサの『世界終末戦争』(新潮社)を「読む」ということ

先週の金曜日は授業を終えてから月一の読書会へ。毎月一回、コロンビア大学の教養教育カリキュラムの課題図書を取り上げ、「読む」という集いをしておりますが、この秋は番外編として参加者おすすめの1冊をそれぞれとりあげてきましたが、今回はマリオ・バ…

書評:小島毅『増補 靖国史観』ちくま学芸文庫、2014年。

小島毅『増補 靖国史観』ちくま学芸文庫、読了。天皇中心の日本国家を前提し、内戦の勝者・薩長の立場から近代を捉えるご都合主義の「靖国史観」、これまで外在的批判は多数あったが、本書は「日本思想史を読みなおす」(副題)ことで、思想史的に内在的に批…

覚え書:「論壇時評:孤独な本 記憶の主人になるために 作家・高橋源一郎」、『朝日新聞』2014年11月27日(木)付。

- 論壇時評:孤独な本 記憶の主人になるために 作家・高橋源一郎 2014年11月27日 (写真キャプション)高橋源一郎さん=小玉重隆撮影 去年、韓国で出版され、「元慰安婦の方たちの名誉を毀損(きそん)した」として、提訴・告訴された、朴裕河(パクユハ)の…

覚え書:「耕論:何のための英語入試改革 多田幸雄さん、益川敏英さん」、『朝日新聞』2014年11月26日(水)付。

- 耕論:何のための英語入試改革 多田幸雄さん、益川敏英さん 2014年11月26日 大学入試の英語が大きく変わりそうだ。文部科学省は「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能を測る方式にかじを切ろうとしている。この改革はいったい何のためなのか。そもそも…