社会変革論
授業すんで国分寺で呑んでから帰宅しましたら、小学六年生の子どもが『はだしのゲン』を読んでいましたよ。漫画ではなく絵本でしたが(GWに購入したやつ)。 中沢啓治さんの作・絵による「絵本」もあることは知りませんでした。安倍晋三と公明党とそれを支援…
ちょうど赤坂真理さんの『愛と暴力の戦後とその後』(講談社現代新書)読み終えた。個人の記憶との対話から戦後の歩みを読み解く秀逸な論評。「まったく個人的であり、だからこそ奥底で普遍に通じる、そんな力が」と結ばれる。先験的な理念から批判する大上…
- 寄稿:憲法という経典 作家・島田雅彦 2015年05月02日 日本が自国のことのみならず、他国の戦後復興、人道支援にも貢献し、「世界の赤十字」たらんとしてきたことで獲得できた世界的信用は大きな財産である。外国人が日本人に対して抱く好印象もまた、平和…
- くらしの明日 私の社会保障論 平和のための戦争 自衛隊海外派遣へ新法案湯浅誠 社会活動家 象徴的なネーミングだと思った。 「国際平和支援法」のことだ。内容は、有事の際に米国等に後方支援を行うこと。要は、空爆するための戦闘機が飛び立つ空母に弾薬…
- 村上春樹さん、時代と歴史と物語を語るみんな一生懸命生きている(写真キャプション)村上春樹さん=ロンドンで昨年夏、村上春樹事務所提供 −−読者の質問にメールで直接答えるサイトが、大変な質問数とか。 村上 多くて1万ぐらいかと予想していたら、4倍…
- ニュースの追跡 安倍政権の意に添わぬ 海外のメディア・識者 「政府から圧力」相次ぐ告発特派員記事で本社へ抗議 識者「信用できない」耳打ち(写真キャプション)日本外国特派員協会の機関誌「NUMBER1 SHIMBUN」最新号。ゲルミス記者の記事が掲載されてい…
- 「福祉事務所まで行くお金がないのだったら、私がお金を貸してあげましょう」 気持ちをもう少し引き出すために具体的な提案をしてみました。電車賃は一六〇円です。 貰うのがいやなら貸してあげることにすれば気持ちの負担は少ないでしょう。この具体的な…
- 野坂昭如の「七転び八起き」 第200回「思考停止」70年 命の危機 敗戦から学べ(写真キャプション)「戦争は気づいた時にははじまっている」 たとえ無責任、出まかせといわれようが、物書きの端くれとなって以後、お上のあやかしに取り込まれてはいけ…
- ローマ法王:原発は「バベルの塔」懸念 文明のひずみ指摘 毎日新聞 2015年03月22日 東京朝刊 【ローマ福島良典】フランシスコ・ローマ法王は20日、バチカン(ローマ法王庁)を公式訪問した日本の司教団と会見。東日本大震災の福島第1原発事故に関連し、…
八紘一宇に関しては、日蓮仏教の人間は真摯に批判すべきだと思います。ご存じの通り八紘一宇の造語は田中智学に由来します。侵略戦争のスローガンとして実際に機能し、問題のある用語です。三原じゅん子代議士は、その経緯は「知っている」としながらも、も…
- 戦争「物語化」への危惧 実態を知り本当の鎮魂を 寄稿 笠原十九司(都留文化大名誉教授・日中関係史、中国近現代史) 「いとしい我が子や妻を思い、残していく父、母に幸多かれ、ふるさとの山河よ、緑なせと念じつつ、尊い命を捧げられた、あなた方の犠牲…
- 松尾貴史のちょっと違和感 「知らなければ問題なし」 把握できない人から金もらっていいのか 政治とカネの問題がじわじわと不健康な広がりを見せてきた。 西川農林水産大臣が不承不承辞任し、下村文部歌学大臣、望月環境大臣、そして上川法務大臣にさまざ…
- 「民本主義」の党か「資本家」の党か 一九二〇年に全国的に盛り上がった普通選挙運動が東京、大阪、京都、神戸をはじめとする都市部を中心とするものだった以上(松尾尊禱『普通選挙制度成立史の研究』一五四〜一五五頁)、約三四〇万人の都市中間層の多く…
- くらしの明日 私の社会保障論 福祉国家を支える教育 最低の投票率だった衆院選 本田宏 埼玉県済生会栗橋病院院長補佐 今月14日に実施された第47回衆院選の投票率は戦後最低の52・66%となった。今回の総選挙は、安倍晋三首相が掲げる経済政策「ア…
選挙期間中に、中山なりあき氏(次世代の党・落選)が次のようなツイートを投下していてぶったまげた。曰わく遊説中、高倉健さんの出身地中間市を通った。菅原文太さんも亡くなった。どちらも男臭さを売り物にしていたが、考え方は全く違った。健さんは文化…
ほんと、思うのは、言葉を大切にしない人間は人間をも大切にしないのだなあ、と。
- マララさんのノーベル平和賞受賞演説<要旨> 2014年12月11日 (写真キャプション)ノルウェー・オスロで10日、ノーベル平和賞のメダルを掲げるマララ・ユスフザイさん=AP 今年のノーベル平和賞に選ばれたパキスタンのマララ・ユスフザイさん(17)…
ミシェル・ワルシャウスキー(脇浜義明訳)『国境にて イスラエル/パレスチナの共生を求めて』つげ書房新社、読了。「越えてはならない国境もあれば、むしろ破るべき国境もある」。本書はマツペンを経てAICで反シオニズム闘争を続ける「国境をアイデンテ…
- わたしの争点:2014衆院選/9止 「在日」ありのままに誇り 日韓修復、互いを認めて 毎日新聞 2014年12月12日 東京朝刊「在日の視点は大切」と語る作家の深沢潮さん=東京都渋谷区で、内藤絵美撮影 主要政党の公約で東アジア各国との関係にどう言及? …
想田和弘『熱狂なきファシズム』河出書房新社、読了。ファシズムに必然するのが狂気的熱狂だ。しかし著者は今日のファシズムを「じわじわと民主主義を壊していく」低温火傷という。「ニッポンの無関心を観察する」(副題)と、憲法改正、特定秘密保護法、集…
- 論壇時評:孤独な本 記憶の主人になるために 作家・高橋源一郎 2014年11月27日 (写真キャプション)高橋源一郎さん=小玉重隆撮影 去年、韓国で出版され、「元慰安婦の方たちの名誉を毀損(きそん)した」として、提訴・告訴された、朴裕河(パクユハ)の…
- 特集ワイド:解散に寄せて 作家・高村薫さん 投票は有権者の「意地」 毎日新聞 2014年11月21日 東京夕刊高村薫さん=大阪府吹田市で、宮武祐希撮影集団的自衛権の行使容認に反対し首相官邸前でデモをする人々。安倍政権の2年で「国のかたち」は大きく変わ…
こないだ若い衆と呑んだとき話題になったのが、村上春樹さんが、“「孤絶」超え、理想主義へ」”(*1)を語ったこと。思い出すと、春樹さんではないけど、高校3年の時に、ベルリンの壁が崩壊したボクにも「未来はよくなる」というか「よくしていこう」と思…
- くらしの明日 私の社会保障論 博打解禁という博打 統合型リゾート整備推進法案 湯浅誠 社会活動家 「ふつうのこと」をやっていたのでは、もうジリ貧。これからは「ふつうじゃないこと」をやらなければならない。−−こう言われるようになって久しい。「ふつ…
よく思うのだけど、どこまで白人に対する愛憎まみれた卑屈さを持ち、その鬱憤を返す刀の如き形で、アジア蔑視へと注ぎ込む。人間は相互に平等ではなかったのか(今更だけど。卑屈と蔑視であたかも中庸に位置する如き錯覚として自己を序列化する発想は卒業し…
樋口直人『日本型排外主義 在特会・外国人参政権・東アジア地政学』名古屋大学出版会、読了。果たしてフラストレーションやルサンチマンといった社会不安だけが日本の排外主義の動機となっているのか。本書は先行研究を踏まえ、著者自身の聞き取り調査も加え…
- くらしの明日 私の社会保障論 異議唱えぬ日本の若者 香港の民主化運動、対照的な熱気 山田正宏 中央大教授 現在、大学から在外研究の機会を与えられ、香港に滞在中である。日本でも報道されているように、当地では普通選挙を求める民主化運動が活発化し、…
- 記者の目:経済学者、故・宇沢弘文氏のこと=客員編集委員・原剛(早稲田環境塾塾長) 毎日新聞 2014年10月23日 東京朝刊(写真キャプション)CO2排出削減について力説する宇沢弘文氏=原剛撮影 ◇野生知と美学の人 日本海に近い新潟大学教員宿舎の夜更け…
- 真実を語るという目標は、わたしたちの社会のように管理された大衆社会では、おもに、よりよい状況を構築すること、そして既知の事実に適用されておかしくない一連の道徳的原則−−平和、和解、苦悩の軽減−−といえるようなものを構想することである。 −−エド…
- くらしの明日 私の社会保障論 中央こそ「発想の転換」を 「ないものねだり」抜け出そうとする自治体 湯浅誠 社会活動家 臨時国会が始まった。安倍晋三首相は「地方創生国会」と命名した。所信表明演説を読み、私が注目したのは次の一節だった。 「大きな都…